インターハイ直前! 昨年の女子大会を振り返る【月バレ2021年9月号・プレイバック】
- 学生
- 2022.07.25
〝成徳のエース〞として真っ向勝負
濱村ゆい
はまむら・ゆい/3年/身長171cm/最高到達点283cm/アウトサイドヒッター/緒方中(大分)
昨年度は出場を逃し、テレビ画面を通して見た春高。濱村の目標だった舞台で活躍していたのが、就実の深澤姉妹だった。「もちろん悔しさもありましたが、手が届かないところにいて、一種の憧れもあった」と言う。しかし、今大会の決勝ではその2人を上回る大活躍。初の5セットマッチでも、バックアタックも含め、最後まで豪快にスパイクを打ちまくった。「毎日『死ぬ』って言いながらやっています(笑)」という日々の厳しい走り込みが生きた。「小細工なしにしっかりと踏み込んで打つ。そういうバレーに憧れました」と、緒方中(大分)から名門の扉をたたいた。力強いスパイクを打つ一方で、浮き沈みの激しさも認める。「感情に合わせてプレーをしてしまうので、それは今後も課題になります」。それでも、対角を組む谷島が「これが3年生だな、と思いました」とたたえた決勝でのプレーが常にできると、濱村はますます手が負えない存在になりそうだ。
優勝後、「みんなに助けられて(点を)決めることができました。みんなで獲った日本一です」とかみしめるように言った。久しぶりの出場となった今大会とは違い、今後は周囲のマークは厳しくなる。それでも名門のエースとして、真っ向から壁を打ち破ることだろう。
ベスト6にも満足せず頼れる2年生エース
谷島里咲
やじま・りさ/2年/身長172cm/最高到達点297cm/アウトサイドヒッター/八郷中(茨城)
チャンピオンシップポイントを決め、大会ベスト6に選ばれても「今大会はあまりよくなかった。周りの人たちに助けられました」と表情は晴れない。それでも、初の全国大会を経て、理想像が見えてきた。「みんなに頼られる存在になりたいと考えていましたが、それに加えて引っ張れるように。2年生ですが、先輩に頼ってばかりではダメなので」。日本一をつかんでも、若きエースはブレない。
世代を代表する逸材が堂々の全国デビュー
古川愛梨
ふるかわ・あいり/2年/身長184cm/最高到達点300cm/ミドルブロッカー/加治木中(鹿児島)
小川監督が「一皮、いや二皮向けたんじゃないですか」と絶賛したのが古川だ。中学時代から世代を代表する選手として注目され、迎えた高校初の全国大会。ブロックに加え、決勝で見せたセンターからのオープン攻撃では、身体能力を最大限に発揮した。それでも古川は「継続して日本一になるのは難しい。スパイクもブロックも技術を上げたいです」とさらなる高みを目指す。