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上村杏菜&德本歩未香(金蘭会) アジアNo.1コンビが目指す初の高校の頂点【四国インターハイ女子】

  • 学生
  • 2022.07.27

 

 

同大会で仲間に声をかける#10德本【Photo:AVC】

 

 Vリーガーや大学生も出場するアジアU20女子選手権大会で、高校生の德本が唯一リベロとして選ばれた。当初は「年上の方が多い中で選ばれてうれしかったけど、コミュニケーションをとれるのかな、という不安もありました」と話すが、その心配はすぐに解消された。

 

 高校時代からよく知る仲間も多く、特に全国大会で何度も対戦した就実高(岡山)出身の深澤めぐみ(久光)、つぐみ(東レ)とは、「『自分たちは金蘭が相手になったらなぜか強くなるねん』って言われて(笑) 『まじですごかったんですけど(笑)』と話しました」とコミュニケーションもバッチリ。「最初は言いづらかったですが、年齢は関係なくリベロとして声かけも大事」と後衛から仲間を鼓舞した。得意のディグでは相手の強打をことごとく防ぎ、152㎝の体で絶大な安心感を与えた。

 

 ベストリベロ賞にも輝き、インターハイ本戦への手応えを得たが、帰国前にアクシデントが待っていた。出国前の空港検査で、無症状だったのものの陽性判定を受け、8日間現地で足止めとなった。チームに合流したのは近畿大会2日目、22日の朝。到着直後の3回戦は観覧席から仲間たちのプレーを見守った。「久しぶりに帰ってきて、みんなすごい拾うし、西村(美波/1年)はスパイクのキレもありました。自分も負けてられへんな、と思いました」。

 

 決勝の城南学園戦で満を持してコートへ。隔離期間もトレーニングが中心で、ボールを使った練習はほとんどしていなかったが、強打を難なくセッターへ返す姿は、さすが世代を代表するリベロ。大会を通してベンチメンバーも力をつけ、インターハイの頂点に向けて最後のピースがはまった。

 

 日の丸のユニフォームを着た経験は、2人の背中を押す。「賞に選んでもらったからこそ、『自信を持ってインターハイを戦おう』と杏菜と話しています」。昨年のインターハイは、上村は1年生エースとして、德本は守護神として奮闘するも、準決勝で敗戦。リベンジの舞台へ、準備は整った。

 

取材/田中風太

写真/AVC、田中風太

 

上村杏菜

うえむら・あんな/2年/アウトサイドヒッター/身長168㎝/最高到達点301㎝/金蘭会中(大阪)

 

德本歩未香

とくもと・あみか/3年/リベロ/身長152㎝/最高到達点260㎝/金蘭会中(大阪)

 

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