「それ練習でやったじゃん!」藤元聡一監督が感じる3年ぶり有観客開催の難しさ
- 学生
- 2022.08.06
令和4年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会(インターハイ)男子は8月5日(金)に大会3日目を迎え、香川県内の3会場(丸亀市民体育館、善通寺市民体育館、三豊市総合体育館)で決勝トーナメント1、2回戦を行った。東福岡(福岡)は2回戦で愛知工大名電(愛知)と対戦。フルセットの激闘を制し、3回戦進出を決めた
スタンドの応援の後押しを受け、プレーした川野
息詰まる接戦を制した東福岡の選手たちが、応援団から大きな拍手を受けた。30-28のジュースで第1セットをものにしたが、追いつかれて迎えた最終第3セット。着実にブレイクを重ねながら点差を広げ、中盤にエース川野史童のスパイクなど4連続得点で一気に突き放した。今大会初のフルセットを制し、藤元聡一監督は、「どこのチームも同じですが、この2年間でこういう土壇場の試合経験が少ないので、かなり慌てました。鍛えられたチームである(愛知工大)名電さんと3セットできて、すごくいい経験をさせてもらいました」とほっとした表情を見せた。
制限つきながら、3年ぶりの有観客開催。声を出しての応援は禁止されているものの、思わずどよめきが起こるシーンもある。入学以来、無観客開催が続いた選手たちにとっては、平常心でのプレーに狂いが生じる。「いろんなチームの対応は練習してきましたが、終盤になると流れるようにプレーができない。『それ練習でやったじゃん! 落ち着いてやれよ』っていうヤキモキはどのチームの監督もあると思いますよ(笑)」。
今試合ではチームの信条であるつなぎのプレーが乱れ、コンビを組めず、川野が二段トスを打つシーンが多かった。「うちはボールの渡し合いを大切にしているけど、渡す方と渡される方の声がかけられなくて。ただただ必死にボールを追って、ドタバタしているんですよね。これはキャリアのなさからだと思います」と指揮官は指摘する。
前半戦の総決算で、1月の春高への土台となるインターハイだが、例年以上にその意味合いは強くなっている。課題を見つけながらも試合を重ねることが、夢舞台でのプレーにつながるはずだ。「きょうは名電さんに『渡し合い』っていう教訓をもらいました。明日も戦ったチームからテーマをいただけるようにしたいです。勝ち進んでいく中でどうやってキャリアを積むのか。それが大きなポイントだと思いますね」。
6日は3回戦、準々決勝が行われる。激しさを増す戦いから、選手たちは何を得るのか。
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