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“昇陽高”の名よ、全国へ響け【月バレ2020年9月号・プレイバック】

 

 

現在開催中のインターハイで初出場ながら3回戦に進出した昇陽高。7月に行われた近畿大会でも優勝を飾っており、全国でその名を上げている。月バレ2020年9月号に掲載され、当時は1年生の秦健太郎らも登場した、昇陽高の記事を紹介する。

 

----以下、月刊バレーボール2020年9月号より----

 

 

まずは大阪での優勝を目指し、「1」ポーズをとる選手たち

 

強豪・昇陽中の後を追い5年前に創部

 今年2月に行われた大阪府新人大会。優勝した清風から唯一セットを奪ったのが昇陽だった。飛び抜けた大型選手がいるわけでもない、平均身長170cm台の小柄な選手たち。創部からわずか5年ながら、今年度の春高予選をかき回しそうなチームに成長している。

 

 「昇陽」といえば創部7年で2度の全国制覇に輝いた昇陽中が有名。一方で5年前までは高校にバレー部がなかった。そのため、有望選手たちは東山(京都)や清風といった強豪校へ。その状況を打破すべく、3年前に大塚将太監督が就任。その年に入部したのが現3年生だ。過去最多の5人が中学から進学したが、スパイカーとして試合に出ていたのは1人だけ。大塚監督は当時を振り返る。「中学の主力メンバーはほとんどいませんでした。『高校では君らが中心になってやるんやで』と言って一緒に駆け抜けてきました」。

 

 

新人大会では清風から唯一セットを奪い3位に(コート奥)

 

手堅い守備と高さのある1年生が融合

 高さがない中で大塚監督が磨いたのはレシーブ力と昇陽中の得意とするコンビバレー。部員不足で2チームに分かれて実戦形式の練習ができないため、個人練習で鍛え上げた。さらに、強豪校と練習試合を行い、全国レベルを肌で実感。昨年は全国私学選手権大会(さくらバレー)に初出場し、2年生だけでベスト8入り。今年の新人大会の清風戦では、大塚監督が「レシーブは同じくらい上がっていました」と語るように、着実に力をつけてきた。

 魅力的なチームになってきたことで、今年は10人の新入生が入部。全日本中学生選抜メンバーの秦健太郎や、180cm台後半の生田宗原、綱崎律樹が加わり、初の春高の舞台が現実味を帯びてきた。大塚監督は「大阪府優勝、全国ベスト8を目標に頑張っています。新入生が多く入ってきたのも3年生が人数の少ない中で頑張ってくれたことが大きいので、いい思いをさせてあげたいです」と力を込める。初の全国の舞台へ。“昇陽高”の名を響かせるときは近い。

 

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注目のルーキー、綱崎(左)、秦(中央)、生田(右)

 

注目ルーキートリプルタワー

綱崎律樹(つなざき・りつき)

1年/摂津四中(大阪)/189cm/ミドルブロッカー/最高到達点315cm

 「強い高校を倒して日本一を狙えると思ったので昇陽高を選びました。3年生はいい雰囲気を出してくれて、とても楽しくプレーすることができています。春高などでみんなを引っ張っていけるようなミドルブロッカーになりたいです」

 

秦 健太郎(はた・けんたろう)

1年/昇陽中/192cm/アウトサイドヒッター、ミドルブロッカー/最高到達点320cm

 「昇陽高を選んだのは、強いチームを倒して日本一になるためです。ブロックの上から力強いスパイクを打つことが持ち味ですが、よりジャンプ力を上げて、どんなトスでも打ちきれるように頑張りたいです」

 

生田宗原(いくた・かずもと)

1年/安来一中(島根)/188cm/アウトサイドヒッター/最高到達点320cm

 「チームの雰囲気はよく、つらい練習でも楽しくできています。全中選抜に選ばれた秦もいるので、サーブなどをお手本にしたいです。何でもできる中心的な選手になって、チームを勝たせられるようになりたいです」

 

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 以上、2020年の月バレ9月号の記事を振り返った。当時大塚監督が目標に掲げていた全国ベスト8まであと1勝。初出場のインターハイで昇陽高の快進撃はどこまで続くのだろうか。

 

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