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尾藤大輝 東山から日本のエースへ U18男子日本代表 今日アジア大会セミファイナルラウンド

  • アンダーエイジ
  • 2022.08.21

 

 

#3尾藤大輝(東山)【Photo:月刊バレーボール】

 

 若きエースは壁にぶつかっていた。髙橋藍(日本体大3年)に憧れて東山へ。1年生時のインターハイ予選からレギュラーをつかみ、得点源として活躍してきた。世代屈指の得点力を誇り、パイプ攻撃や鋭いサーブで存在感を発揮。一方で、課題をあげるとすれば好不調の波が大きいことだろう。「自分は集中が切れやすいタイプ。終盤になると、(トスが)上がってくることはわかっていても、どうしてもちょっと助走に入るのが遅れてしまうことがありました」と自身も痛感していた。

 

 忘れられない敗戦を胸に刻み、インターハイに臨むにあたって松永監督から声をかけられた。「最後までお前が打ち切ってこそ、東山のエースだぞ」。その言葉に、「エースとしての自覚を改めて認識するようになりました」とスイッチを入れた。

 

 失セット0で勝ち上がったインターハイ決勝(対東福岡[福岡])。第1セットは序盤から押され、ビハインドの展開に。だが、13-19から尾藤が3連続バックアタックを決めるなどして逆転。主導権を奪い、ストレート勝ちで歓喜の瞬間を迎えた。アタック決定率は56.8%、チームトップの23得点をマーク。松永監督は「今日はほんとうに頑張っていました」と言い、続けた。「ただ、もっと技術を上げられると思うので。まだまだ成長してもらいましょう。大エースになってもらいましょう!」

 

 その熱戦からおよそ1週間後。尾藤は日本代表のエースとして第14回アジアU18(ユース)男子選手権大会を戦っている。予選グループ戦では初戦のインド戦、続く韓国戦でチームトップの37得点。第3戦のタイ戦でも26得点を挙げ、3試合連続フルセット勝ちに導いた。

 

 試合を重ねるごとに結束力を高めてはいるものの、短期間で力を合わせる即席チーム。自チームとは違うポジションでプレーする選手もいる中、チームに安心感を与える「大エース」へ。セミファイナルラウンドでの韓国との再戦も、ステップアップの舞台にする。

 

文/田中風太

写真/AVC、坂口功将(編集部)

 

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