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春高2025

火の鳥NIPPONが姫路で「ミズノバレーボールクリニック」を実施  古賀紗理那、宮部藍梨ら10選手が直接指導

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  • 2022.09.01

女子日本代表10選手、スタッフが12歳以下のキッズ34人に指導

 

 「ミズノバレーボールクリニック」が8月20日(土)、ヴィクトリーナ・ウインク体育館(兵庫)にて行われた。同クリニックの開催は先週13日の岡山に続き2回目となる。バレーボール経験のある12歳以下のキッズ34人が、火の鳥NIPPONの選手たちと一緒にプレーを楽しみ、直接技術を教わるという夢のような体験をした。

 

 「2022女子バレーボール世界選手権壮行試合 日本代表紅白戦 ミズノマッチin姫路」が行われた当日。その舞台となるオレンジコートに試合前の朝、小学3年生から中学1年生までのバレーボールキッズたちが集まった。火の鳥NIPPONのキャプテンを務める古賀紗理那(NECレッドロケッツ)をはじめ、内瀬戸真実(埼玉上尾メディックス)、島村春世、山田二千華(以上NECレッドロケッツ)、籾井あき、林琴奈(以上JTマーヴェラス)、福留慧美、松井珠己、麻野七奈未(以上デンソーエアリービーズ)、宮部藍梨(ヴィクトリーナ姫路)の10選手とスタッフが指導した。

 



 

 冒頭で、まずマイクを持った眞鍋政義監督から「今日は短い時間ですが、頑張りましょう」というあいさつが。さらに、2012年ロンドンオリンピックで銅メダルを獲得し、日本代表のサポート役を務める「アントラージュfromロンドン」メンバーの一人である江畑幸子さんがサプライズで登壇。「現役選手たちはこれからオリンピックでメダルを目指して頑張っていくので、そうした選手に指導してもらえるのはとても貴重な経験です。皆さん今日は楽しんでください」と優しく子どもたちに語りかけていた。

 

 

 日本代表の選手やスタッフを目の前にし、最初は緊張した面持ちの子どもたちだったが、川北コーチの指導の下、ストレッチや足を使った仲間へのボール回し、“ヒザ”“肩”“足元に置いたボール”など指示を出したものを触るコーディネーション・トレーニングなど、遊びの要素を取り入れたウォーミングアップをこなしていくと、徐々に笑い声や声かけなどが聞こえるように。あこがれの選手たちから直接アドバイスをもらったり、一緒にパスをするなど選手とふれあう中で、こどもたちの緊張もほぐれてバレーボールを楽しんでいる様子が見てとれた。


 

 

 そして、体が温まってきたところでオーバーハンドパス、アンダーハンドパスを行う練習へ。その中で、「ヒザと手のタイミングをしっかり合わせるとボールに力が乗るので、その点を意識してボールを飛ばしてください」とセッターの松井選手がオーバーパスについてアドバイスすると、レシーブ力に定評のある林選手が「アンダーもオーバーと同じですが、手だけではなくて、しっかりヒザを曲げて足を使って一緒にボールを持っていくことが大事です」と説明。また、試合の中で自ら動いてボールを捕りにいかなければならないような場面でのレシーブについては、内瀬戸選手が「相手がどういうボールを返してくるのか、ということを素早く判断して、ボールの下に早く入ってレシーブをします」と話し、選手たちは足を動かすことの重要性を強調していた。




 さらに、ボールをつなぐためには「次の人が捕りやすいように、その人の名前を呼んだり、声をかけるようにしています」とリベロの福留選手が声かけの大切さを指摘。チームに分かれてパスやレシーブのリレーを行うと、川北コーチはあらためて「バレーボールはつなぎのスポーツ。他の人がうまくいかなくても、次にまた別の人がつなげる、ということを忘れないようにしてくださいね」と伝えていた。

 

 

 

  最後に行ったアタック練習では、セッターの籾井選手と松井選手、リベロの福留選手を除く7選手が、子どもたちの目の前で迫力満点のスパイクを披露。より高く跳ぶための助走について宮部選手は「足だけではなく、腕の振りを意識するようにしています」とポイントを伝授した。

 

 そして残りの20分で、選手のサイン入りTシャツをめぐってのじゃんけん大会が行われると、子どもたちからの率直な質問に選手が答えるQ&Aへ。実際のやり取りをいくつか紹介しよう。


 



――レシーブの滑り込みのやり方を教えてください

福留「低いところにボールが来たときに、それよりも下に、ボールの下を見るように目線を低くして、ボールの下に潜り込むようにしています」

※福留選手が実際にデモンストレーション

 

――いちばん捕りにくいのはどんなサーブですか?

内瀬戸「スピードが速いサーブと、前に落ちたり後ろに伸びたりするサーブをいろいろ交ぜてくる選手のサーブはすごく捕りづらいです」

 

――スパイクの助走のタイミングを教えてください

古賀「トスが速ければ速く助走をとったほうがいいし、高いトスだったら、ちょっと我慢して“パッ”と入ったほうがしっかりスパイクを叩けるのかなと思います」

 

――試合で負けることが続いたり連続失点になったときの声かけはどうしていますか?

籾井「ミスに対して引きずらないで、“切り替えよう、切り替えよう!”という声かけをしています」

 

――レフトにトスを上げたいとき、レシーブが短くなった場合に意識していることを教えてください。

松井「まずは早くボールの下に入ること。そして私が意識しているのは、右足の上にしっかりボールを入れて、そこから軸をつくって上げることです。左側で捕ってしまうと、ちょっと曲がって軸がブレてしまうことがあるので、右足で下に入ることを意識しています」

 

 こうして、またとない機会となったクリニックは終了。最初は硬かった子どもたちの表情も、最後は満面の笑みが見られた。

 

 

<参加者インタビュー>

山上唯花さん

■やまがみ・ゆいか/小学6年生

「選手とあんなに近くで一緒にバレーボールができて、うれしかったです。女子の代表選手はみんな大好きで、選手にバレーボールを教えてもらいたかったし、選手のことをもっと知りたいと思って栃木から参加しました。クリニックでは、ボールをつなぐためには声かけが必要なんだなと勉強になりました」

 



周田夏葵さん

■すだ・なつき/小学4年生

「選手と間近でふれあって緊張しました。特に、選手が一緒に入ってアンダーやオーバーでラリーする練習が楽しかったです。バレーボールが好きで、選手に教えてもらいたいと思って参加しました。ここ(ヴィクトリーナ・ウインク体育館)にもバレーボールを見にきたりもしています」

 

市橋俊哉くん

■いちはし・しゅんや/小学5年生

市橋亮哉くん

■いちはし・りょうや/小学3年生

兄・俊哉くん「とてもいい経験ができました。クリニックではトスの上げ方とかを真剣に教えてもらいました。バレーは小2からやっていて、みんなで声を出してつなげて、それが決まったときが楽しいなと思います」

弟・亮哉くん「ボールが落ちないように、声を出してみんなでプレーしたところが楽しかったです。バレーは小1から始めて、試合に勝ったときがいちばん楽しいです」

 

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