「決めようと思っていました」石川祐希が明かす、フランス撃破まで残り1点で回ってきたサーブの胸の内
- コラム
- 2022.09.10
<フランスの司令塔、ブリザール(写真:FIVB)>
フランスに金メダルをもたらしたブリザールのサーブ
勝敗を左右する要素を挙げるなら、今やサーブでの得点は決して小さいものではない。フランスのセッター、アントワーヌ・ブリザールは最たる例で、東京2020オリンピックや今年のネーションズリーグの決勝では、いずれもフルセットの最終第5セット序盤でサービスエースを決めて、金メダル獲得の立役者に。クラブでも、イタリア・セリエAで所属するピアチェンツァでは昨季のコッパイタリア準決勝で連続サービスエースをマークして、流れを引き込む姿が見られた。
セッターであり、“得点を演出する”のが主な役割だが、バレーボールにおいて唯一の個人技と言われるサーブで、自ら得点してみせる。そこにブリザールが備える“個の強さ”がある。
<サービスエースを奪う力をさらに高めていく(写真はネーションズリーグ)>
男子日本代表が追求するは「1点を取る力」
そして、それがチームに勝利をもたらすことを、石川自身は胸に留めている。
「フランス戦での、あのサーブミスの1点。あそこで1点が取れるかどうかが日本の勝利に関わってきますし、僕個人がさらに上を目指すためには必要なことなので、そこを突き詰めていきたいです」
帰国した男子日本代表の面々は、あと1点の重みを痛感していた。西田有志や髙橋藍は悔しさを口にすると同時に、「最後の1点を取る力」を強調した。
世界の強豪国と勝負できる力が日本にあるのは確かだ。その先頭に立つ石川に、もし再び同じシチュエーションでサーブが回ってきたら?
それはきっと、日本を勝利に導く一撃となるに違いない。そのための成長を、これからも石川祐希は続けていくのだから。
<着実にステップアップを遂げる男子日本代表(写真:FIVB)>
(取材・文/坂口功将〔編集部〕)
*****
男子日本代表が挑んだ世界選手権
戦いの模様は「月刊バレーボール」10月号(9月15日発売予定)に掲載!!
お楽しみに♪
>>><次ページ>【ギャラリー】石川祐希のサーブ連続写真