【Photo:FIVB】
男子日本代表のフィリップ・ブラン監督が、世界選手権を終えた今シーズンの総括として9月12日(月)にリモート会見を行った。その模様を3回にわけてお届けする。第1回はフルセットの激闘となったフランスとの決勝トーナメント初戦(Round of 16)を振り返って。パリオリンピックにつながる敗戦となった(記者会見のコメントを一部改変)
皆さんこんにちは。今日はどうぞよろしくお願いします(ここまで日本語)。
フランス戦を終えてから、私は自問自答しています。世界選手権での我々のパフォーマンスをどのように評価すればいいのだろうかと。実際、準々決勝に進出できなかったという結果だけを見るのでなければ、野望はまだまだ続くと感じる権利が我々にはあります。
もっとも我々は当初の目標を達成しました。すなわち、カタール戦とキューバ戦の少なくとも2試合に勝利し、Round of 16で、より勝てる可能性のあるチームと当たる望みを持てるよう、第1次ラウンドを勝ち抜くことです。
残念ながら我々の順位は自分たちのチームの結果だけではなく、ほかのチームの結果にも影響を受けました。カナダがトルコに対して1セットでも取っていたら、日本はRound of 16でオランダと、準々決勝ではスロベニアと対戦していたでしょう。これらのチームのレベルは、より手の届くところにあったはずです。
東京2020オリンピックのチャンピオンかつ今年のネーションズリーグ(以下VNL)の優勝国であり、また世界チャンピオン候補でもあるフランスをRound of 16で揺さぶりました。我々は素晴らしいプレーをすることができました。セットカウント2-3で敗れ、第5セットは16対18で落としたとはいえ、こうした強豪チームに勝つために状況を切り開いていけることを示しました。
また、もう一点満足しているのは、我々が負けたのではなく、彼らが勝ったということです。それは私にとって大きな違いです。
我々はこの種の試合でプレーして勝つという能力への扉を開きました。ただ、勝利をつかみかけていたと感じていたので、試合が終わったときは非常に悲しかったです。
しかしこの結果は、来シーズンに向けてのリファレンスマッチとなり、次に訪れる重要な局面でのメンタルアプローチにおいて、難局を乗り越えさせてくれるものとなるはずです。将来にとって非常に有益となりうる敗北があります。
今大会のパフォーマンスの質は、我々の成長への意欲と、2024年パリオリンピックへのモチベーションを抱き続けさせてくれるものとなるはずです。
【世界選手権後の記者会見を振り返る】
世界選手権の激闘を終えて
①「将来にとって有益な敗北」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
②「キープレーヤーがいなくても勝利できることを示した」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
③「近い将来トップ6と肩を並べるチームに」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
【監督就任時会見を振り返る】
男子日本代表 フィリップ・ブラン監督の決意