男子日本代表のフィリップ・ブラン監督が、世界選手権を終えた今シーズンの総括として9月12日(月)にリモート会見を行った。その模様を3回にわけてお届けする。第2回は世界選手権の選手たちのパフォーマンスについて。大会前に石川祐希キャプテンが負傷したが、代わりに入った大塚達宣が遜色のない活躍を見せるなど、チームの層は確実に厚くなっている(記者会見のコメントを一部改変)
今年の世界選手権では、強豪チームはVNL中よりも今大会に向けてより入念に準備し、よりよいパフォーマンスを発揮するであろうという戦前の私の印象が裏付けられました。
ここで朗報です。それは私たちも同様であるということです。VNLの準々決勝と比較しても、(今大会の)決勝トーナメントでのフランス戦のように、大会全体を通してより競争力のある試合をすることができました。
VNLから世界選手権までのスケジュールがタイトだったため、選手たちを回復させるためにも、世界選手権までの間、練習量を調整する必要がありました。
また、石川祐希さんが足首のねんざから本来のパフォーマンスを十分に発揮できないとしても、大会の最後の試合までに復帰できるように調整しなければなりませんでした。
2024年のパリオリンピックへ向けての始動の年に、世界選手権から我々が得られた教訓は次のとおりです。我々の個人およびチームのパフォーマンスのレベルが向上しました。特定のキープレーヤーがいなくても重要な試合で戦い、勝利できることを示しました。大塚(達宣)さんはカタール戦やキューバ戦において、石川さんの代わりを完璧に務めました。チームのすべての選手の成長は、私にとって最重要課題です。
才能の開発も大切です。代表チームに加える可能性の高い選手たちも含め、チームのベースを固めるために、より多くのメンバーを維持し続ける必要があります。
南部(正司男子強化委員長)さんと川合(俊一JVA)会長のサポートをいただき、この冬から何人かの若手有望選手を中心とした特別な練習を始められる体制となることを願っています。
この場をお借りして、Bチームと素晴らしい取り組みを行い、AVCカップで結果を残せたことに対し、真保(綱一郎監督)さんに感謝申し上げます。
荒木先生とは、競技への復帰スピードを高めるための体制を作らなければなりません。例えば今年、髙橋藍さんにシーズン前に治療を施したことで、彼はひざの問題を軽減することができ、シーズンを戦うことができました。目標は、負傷した選手が集中的な練習に戻るまでの時間を短縮することです。我々が取り組むような計画では必要なことで、1週間、1日が重要です。シーズン前、シーズン中、シーズン後もケガを予防するため活動を発展させ続けなければなりません。
【世界選手権後の記者会見を振り返る】
世界選手権の激闘を終えて
①「将来にとって有益な敗北」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
②「キープレーヤーがいなくても勝利できることを示した」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
③「近い将来トップ6と肩を並べるチームに」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
【監督就任時会見を振り返る】
男子日本代表 フィリップ・ブラン監督の決意