男子日本代表のフィリップ・ブラン監督が、世界選手権を終えた今シーズンの総括として9月12日(月)にリモート会見を行った。その模様を3回にわけてお届けする。最終第3回は今シーズン当初に掲げた目標について。リーダーの出現、ブロック力の向上といったポイントを、ブラン監督はどう評価するのか(記者会見のコメントを一部改変)
今シーズンの始めに望んだのは、新しいリーダーがチームに現れて、責任ある行動をとってくれることでした。選手たちは私の期待に応えてくれました。関田(誠大)さんはオフェンス体制のリーダーシップにおいて、大きな進歩を遂げました。山内(晶大)さんはシーズンを通して全力を注ぐ姿を見せてくれて、成績においても模範的でした。西田(有志)さんはRound of 16のフランス戦において、オフェンスの中心選手としての役目を見事に果たしてくれました。山内さんと西田さんは、石川さんが不在の間、キャプテンの役割を果たしました。
我々は、個人およびチームのブロック力を高めることを今年度の目標としていました。数字を見るとかなり納得のいくものであり、私たちはすでに第1段階をしっかりと乗り越えたことがわかります。フランス戦ではフランスがブロック11本だったのに対し、日本は8本を取ることができました。大会全体を通して西田さんは7本、小野寺(太志)さんは11本、山内さんは6本でした。これは素晴らしい成果だと思います。
結論として次のように述べられるでしょう。
「ALL for PARIS24」プロジェクトは順調に進んでおり、世界ランキングは11位から7位と、昨シーズンに比べて明らかに上昇しています。我々はイランを越え、アジア最強のチームです。これはパリオリンピックの出場権を獲得するプロセスにおいて不可欠な要素です。世界選手権のRound of 16において、我々が見せたプレーのレベルは近い将来、トップ6のチームと肩を並べられるようになることを期待する根拠を示してくれました。
2023年は、VNL、アジア選手権、OQT(オリンピック予選)などの主要な大会があり、極めて重要なシーズンとなります。
スピーチを終えるにあたり、スタッフの皆さまにお礼を申し上げたいと思います。彼らの仕事は素晴らしく、スタッフはチームのようなものです。一人では最大限の力を発揮することができません。スタッフには多大な仕事と個人的な日々の献身が求められたことと思います。
また、それぞれの選手、スタッフ、そのすべてのご家族にも感謝の意を捧げたいと思います。2024年パリプロジェクトへのサポート、またそのときどきの忍耐をいただいたことに感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
【世界選手権後の記者会見を振り返る】
世界選手権の激闘を終えて
①「将来にとって有益な敗北」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
②「キープレーヤーがいなくても勝利できることを示した」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
③「近い将来トップ6と肩を並べるチームに」フィリップ・ブラン男子日本代表監督
【監督就任時会見を振り返る】
男子日本代表 フィリップ・ブラン監督の決意