大森二中男子バレーボール部が湘南で取り戻した「好き」の心。コロナ禍を乗り越えて
- コラム
- 2022.09.23
今年の夏は、2020年初めのコロナ禍以降、ようやくかつての日常を取り戻しつつあるのだと実感する機会が多かった。とりわけバレーボールの中学生世代では、各都道府県レベルから全国大会である全日本中学校選手権大会(全中)まで、ほかにも数年前まで恒例で行われていた交流大会などが復活するなど、学生たちがボールに食らいつき、汗を流す姿が各所で見られた。もちろん、コロナ禍は続いており、現場では感染症対策の徹底が図られ、また出場辞退や棄権をやむなくされる選手やチームが見られるのもまだ現実である。
快晴の下で行われた“全中ビーチ”こと湘南藤沢カップ
ビーチバレーボールの全国大会「湘南藤沢カップ」が開催
今年8月17日(水)~18日(木)には、4人制ビーチバレーボールの全国大会「第13回湘南藤沢カップ 全国中学生ビーチバレーボール大会」が湘南・藤沢市鵠沼海岸(神奈川)で3年ぶりに開催された。2日目には一時的な強風や大雨に見舞われたものの、総じて好天に恵まれ、参加者たちは砂まみれになりながらプレーした。その中に、大森二中男子バレーボール部(東京)の姿があった。
大森二中といえば、強豪校ひしめく東京都ひいては関東ブロックを突破する力を持つ、全国大会常連チームだ。だが今年の夏は都大会ベスト16の成績で、シーズンを終えている。思わぬ早期敗退の背景にあったのは、コロナ禍だった。嶋守正義監督は振り返る。
「大会直前となって、部員がコロナ禍に見舞われました。なんとかメンバーを構成して試合には臨めましたが、そこで初めてセッターをする部員にトスを上げてもらうなど、やはり厳しかったです」
大森二中の面々はビーチの戦いの舞台を移した