小野寺太志が地元宮城で子どもたちと触れ合う
東京2020オリンピックから早1年超が経過。その舞台で日の丸を付けて戦い、先日の世界選手権でも活躍した日本代表でプロ選手の小野寺太志(JTサンダーズ広島)が9月17日(土)、自身の地元である宮城県・名取市「名取市市民体育館」にて子どもたちとの交流イベントに参加。午後のパートでは、小中学生150人に対してバレーボールの基礎を教えた。
『オリ・パラアスリートと交流してみたらいぎなりすごかった件 2022-First-』と題された今回のイベントは、宮城県主催、(公財)宮城県スポーツ協会主管、日本シグマックス(株)、(株)musuvy協力のもと開催されたもの。もともと「バレーボールを普及したいという思いがあった」という小野寺選手にオリンピック後、提案があって実現したのだという。
当日は、午前、午後と2プログラムに分かれ、午前中は3歳〜小学校6年生の親子50組が参加し、小野寺選手と共に運動遊び体験を行った。そして午後は、小中学生150名が参加するバレーボール・クリニックを開催。実はもともと100名募集だったところ、応募が殺到したため人数を増やして行うことになったというから、小野寺選手の人気の高さがわかる。
小野寺選手の出身校である東北高バレー部の選手たちも協力して行われたクリニック内では、アンダーパス、オーバーパスの練習や双方を使ったゲームなど、小野寺選手が考えた飽きさせないメニューで子どもたちをも楽しんでいた。「ナイスパスだね!!」「ヒザを使って返そうね!」「わからないことがあったら聞いてね」と小野寺選手や東北高からの優しい声がけもあって、常に笑顔あふれるクリニックとなった。また午前、午後とどちらも最後には最高到達点345cmという小野寺プロが豪快アタックを披露! 子どもたちから歓声が上がった。
また食育に関する相談会や小野寺選手のパートナーでもあるザムストの体験ブースが併設され、多くの親子が参加していた。
合わせて4時間半という長丁場のクリニックだったが、小野寺選手は「本当に元気な子たちが多くて、午前中、体を動かすことで、あれだけ笑顔になってくれて、午後もバレーボールを楽しそうにプレーしてくれる子がたくさんいた。開催できてよかったなと思うし、僕たちのプレーを間近に見て、あれだけ喜んでくれるのは僕らもうれしいので、またこういう機会が作れるように頑張りたいなと思います」と語っている。
実は今回のイベントは、小野寺選手にとって一つの意味があるものだった。それというのも、彼は来年4月、地元宮城で「小野寺太志バレーボール・アカデミー」の創設を計画しているからだ。
「子どもたちにバレーボールをする場を作りたいと思ってました。プロバレーボール選手として、競技も大事ですが、多くの方に協力していただき、バレーボールに触れてもらうきっかけを作ることができれば、バレーボールの普及にもつながるはずです。少しでも子どもたちがバレーボールを楽しいと思ってもらえる環境を作りたいと思いました」と思いを語ってくれた小野寺選手。日本代表選手として、プロ選手として、自身を育ててくれた仙台、宮城に恩返しをしたい。その思いは、どんな実を結ぶことになるのか。これからも目が離せない。