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黒後愛がリリーフサーバーとして出場 地元・栃木の応援に笑顔【いちご一会とちぎ国体(成年女子)】

  • SV女子
  • 2022.10.08

 

 

黒子愛(滋賀県)

 

第77回国民体育大会(いちご一会とちぎ国体)の成年女子1回戦が10月7日(金)にTKCいちごアリーナ(鹿沼総合体育館[栃木])で行われた。東レアローズ(V1女子)単独チームの滋賀県は、リガーレ仙台(V2女子)の単独チームの宮城県と対戦し、3-1で勝利した。滋賀県は今年6月に休養から復帰した黒後愛が、地元の応援を背にリリーフサーバーとしてコートに立った

 

【写真】黒後のサーブシーンなど、滋賀県対宮城県のフォトギャラリー

 

 勝負師の表情で、黒後が地元のコートに帰ってきた。第4セット20-14。樫村まどかに代わり、リリーフサーバーとしてこの試合に初めて出場した。ウォームアップエリアと同様、満面の笑みを浮かべてコートに入ったが、エンドラインの前に立つと表情が引き締まった。「3セット目が終わった時点で『中盤にいくから』と(越谷章監督から)声をかけてもらっていたので、『いくぞ』という気持ちはありました」。 

 

 フロータサーブを放つも、連続得点にはつなげられず苦笑い。それでも、リザーブメンバーにハイタッチで迎えられると、目尻を下げた。「(サーブは)あんまりよくなかったですけど(笑) これから試合が続くので、もっといいプレーができるように頑張ります」と語る声は明るかった。

 

 

 昨年8月の東京2020オリンピック以降に体調を崩し、9月27日(月)にチームが休養を発表。そのあと、今年6月11日(土)に自身のSNSでチームに復帰した様子を投稿した。8月21日(日)の国体近畿予選で早くもコートへ。後衛の守りで途中出場し、試合勘を取り戻してきた。順調にステップを踏んでいるが、越谷監督は焦らない。

 

 「ここまで結構早いと思うんですよね。体が絞れてきたことはいいですが、まだついていくのは厳しいと思いますし、ジャンプするのも大変。Vリーグの後半に何とか戻って、何かしらできたらいいな、と思います。

 ただ、無理はしないで。いろいろな面でストレスがかかることがあると思うので、それを踏まえながら対応したり、じっくり体をつくる1年でもいいんじゃないかと思います」

 

 

 スパイクを含む本格復帰は長い目で見られている中、温かい応援は黒後の背中を押すはずだ。中学時代まで過ごした故郷、栃木県でのプレーについて「昨日、現地に入ったんですけど、見慣れた景色と懐かしい空気で、その時点で心がすごくうれしい気持ちでいっぱいでした。滋賀県代表としてこの大会に参加していますが、出身が栃木ということで、温かい声をかけていただいてうれしく思います」と感謝した。

 

 

 8日(土)の準々決勝は香川県と対戦。「どこがきても自分たちのバレーをしたい。東レらしい気持ちの込もったプレーを表現していけるように頑張りたいです」と意気込んだ。越谷監督は「リリーフサーバーじゃなくて、レシーバーとして代えればもうちょっと長くプレーできただろうし、お客さんももうちょっと見られたのかな、と。失敗しました(笑) 明日以降はサイド陣を休ませながら使ってもいいのかなと思います」と反省しており、プレーを見る機会は多くなりそう。地元の空気を感じながら、黒後が一つずつ階段を上っていく。

 

 

今シーズンからスタッフの白井が

セッターとして牽引

 

 世界選手権に出場するエースの石川真佑、セッターの関菜々巳を欠くなか、滋賀県は若手中心メンバーで初戦を突破。第2セットを奪われたが、野呂加南子、西川吉野のアウトサイドヒッター陣の活躍が光って逆転勝ちした。

 

 その両スパイカーにトスを上げたのが、昨季限りで引退し、アシスタントマネジャーに就任した白井美沙紀だ。第1セットから坂本侑に代わって途中出場すると、追いつかれた第3セット以降はスタメンとしてプレーし、チームを勢いづけた。越谷監督は「セッターの登録が1人だったので、何かあったときに、ということで。坂本もクイックが使えてすごいですが、まだ踏ん張りきれないこともあります。引退した選手を使っていて、何か言われることもあるでしょうが、勝ちながら戦うことが育成につながると思うので」と起用法を語った。「(白井は)この大会で終わりか?」という質問に、監督は「終わりでしょうね」と笑った。

 

文・写真/田中風太

※10月8日対戦相手を訂正いたしました

 

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