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春高2025

全国二冠へ頼もしい1年生が復帰! インターハイ女王の金蘭会高がストレート勝ちで本戦へ【春高2023大阪府予選】

  • 学生
  • 2022.11.02

 

 

 

第75回全日本高等学校選手権大会(春の高校バレー)の大阪府代表決定戦が10月30日(日)に八尾市立総合体育館「ウイング」(大阪)で行われた。女子の第1試合は金蘭会高が履正社高にストレート勝ちし、12年連続12回目の本戦出場権を獲得。スタメンはリベロの德本歩未香キャプテン以外は1、2年生の若いチームに、楽しみな1年生が帰ってきた

 

 

得点が決まり、笑顔を見せる#16花岡(金蘭会)

 

【画像】大阪府女子代表決定戦(金蘭会、履正社)その他のフォトギャラリー(8枚)

 

 チャンスは突然やってきた。試合前のスパイク練習。今大会で4月末から行われた黒鷲旗全日本男女選抜大会以来の復帰を果たした1年生セッターの花岡千聡は、スタメン出場を告げられた。「よっしゃ、やってやろう」。そう腹をくくってコートに立ったが、春高の切符がかかった舞台だ。「はじめは心臓が飛び出るくらい緊張して(笑) 顔が引きつっていたんですけど、先輩方が声をかけてくれて。楽しんでプレーすることができました」。

 

 持ち味のオープントスでエースの上村杏菜らスパイカー陣の力を引き出した。第1セットは履正社高の粘りもあり、21-20と終盤まで競り合ったが、上村のスパイクなど4連続得点でセットを先取。勝利に王手をかけた第2セットは、エース上村のパワフルなスパイクを軸に組み立て、序盤からリードを広げた。終盤には、リリーフサーバーで入った中川さつきとセッターを交代し、スパイカーとしてプレーする場面も。身長175㎝の高さを生かし、スパイクとブロックを連続で決めた。

 

 入学前の3月に行われた全国私立高等学校男女選手権大会(さくらバレー)からスタメンとしてプレー。黒鷲旗全日本男女選抜大会ではVリーガーとも戦い、上々の高校バレーデビューを果たしたかに見えた。しかし、5月に左肩を脱臼。金蘭会中3年生時にも2度経験しており、「そのときから『次やったら手術やで』って言われていて。『最悪や』と思ったけど、3年生になっていちばんのプレーをしたいから、しっかり治そうと思いました」と6月に手術を決断。復帰予定は半年後だったが、「早くバレーがやりたすぎて」とトレーニングに励み、この日の2週間前に復帰。春高に向け、楽しみなピースが加わった。

 

 池条義則監督が「中川はクイックがうまくて、花岡はオープントスを上げられる。どっちもいいところと悪いところがあるので、競争してもらいたい」というセッターだけでなく、オポジットもスタメン争いが激化。今試合ではインターハイ、国体とメンバーを外れていた平野シアラを起用した。今年度アンダーエイジカテゴリーで日の丸を背負った選手を5人擁し、指揮官が毎回頭を悩ませるメンバー選考。その答えが出たとき、インターハイに続く今季2つ目のタイトルはぐっと近づくはずだ。

 

 

 インターハイに続く府ベスト4入りを果たした履正社高は、アウトサイドヒッター井野麻彩、ミドルブロッカー伊藤一葉の両2年生エースを軸に、第1セット終盤まで競り合った。しかし、失速してセットを落とすと、第2セットは16−25と突き放された。「『金蘭は強い』という選手たちの印象が強くて。今後の課題にしたいと思います」と鈴木太郎監督は前を見た。

 

 ビーチバレーボールで活躍した鈴木監督のもと、器用なプレーと型にはまらないスタイルを追求してきた1年。1、2年生の多い金蘭会高へのリベンジに向け、井野は「同世代なので絶対に負けたくない。次は絶対に勝てるように練習を頑張ります」、伊藤は「簡単に勝てる相手ではありませんが、もっと団結力を高めて、また同じ舞台に立ちたい」と力強く語った。

 

 

エースとしてチームを牽引した#4井野(履正社)

 

文・写真/田中風太

 

 代表決定戦の結果は以下の通り。

女子

金蘭会高 2(25-20、25-16)0 履正社高

城南学園高 2(25-23、19-25、25-18)1 四天王寺高

 

男子

昇陽高 2(25-20、25-21)0 近畿大附高

清風高 2(25-18、25-20)0 興國高

 

第75回全日本高等学校選手権大会 大阪府代表校

女子

第1代表 金蘭会高(12年連続12回目) 第2代表 城南学園高(初出場)

男子

第1代表 昇陽高(初出場) 第2代表 清風高(8年連続30回目)

※男女とも第1、第2代表は抽選の結果決定

 

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