イタリア・セリエAのスーペルコッパ2022(スーパーカップ)は現地11月1日に決勝がカリアリ(イタリア)で行われ、ペルージャがルーベを3-2(20-25,25-22,23-25,25-22,15-8)で下し、2年ぶり4度目の優勝に輝いた。MVPは途中出場ながら要所でブロックシャットを決めた、ペルージャのOHオレイ・プロトニスキ(ウクライナ)が選ばれた。
<MVPに選ばれたプロトニスキ(Photo:legavolley.it)>
昨季の上位4チームで争われるスーペルコッパは今年、イタリア半島の西部に浮かぶサルディーニャ島で10月31日から2日間にかけて行われた。決勝は昨季プレーオフでリーグタイトルを競ったルーベとペルージャによる対戦となった。
先手を奪ったのはペルージャで、“ブロックデビルズ”の愛称のごとくブロックシャットを連発し、4-0とリードする。第1セットでペルージャは、OHアレクサンダル・ニコロフ(ブルガリア)にサーブを集めることでルーベに流れを渡さず、中盤まで先行。だが、逆にニコロフがエンドラインに立つと、ルーベが反撃を開始した。13-11でペルージャがリードする状況から、ニコロフのサービスエースを含む7連続得点で一気に逆転。そのままリードを保ち、ルーベが第1セットを先取する。
<ルーベのOHマーロン・ヤント(キューバ/コート奥)は途中出場ながら18得点、アタック決定率7割超えと存在感(Photo:legavolley.it)>
第2セットはペルージャのエースOHウィルフレド・レオン(ポーランド)が決定力の高さを見せて奪い返すが、第3セットはルーベがブロックポイント計5本、サービスエース計3本と攻守で上回り、王手をかける。
それでも、すんなりいかないのが“サルディーニャ決戦”だ。第4セットは開始から5連続得点をあげたルーベが先行したまま進むが、ペルージャのSシモーネ・ジャネッリ(イタリア)が積極的にツーアタックで得点を奪うなど、弾みをつけながらじりじりと詰め寄る。中盤にはルーベの名手Sルチアノ・デセッコ(アルゼンチン)がレフトに上げたトスが合わず、ネットを越えるなど“らしくない”ミスも出ると、これまたそのボールを叩き込んだのがジャネッリ。駆けつけたファンたちのボルテージが高まる中、ペルージャがセットカウントをタイに戻した。
<得意のブロックディフェンスでルーベの攻撃をはね返すペルージャ(奥/Photo:legavolley.it)>
最終第5セットはペルージャが7-4から連続ブロックシャットを含む5連続得点をあげて、試合の流れをものにする。だが、12-5からラリー中にバックアタックに入ったレオンが、着地時に足をすべらせ、後頭部をコートに打ちつけるアクシデントが発生。ぴくりとも動かないレオンに、場内が騒然とするが、4分ばかりの中断のあとに、レオンは立ち上がりベンチへ。「レオン」コールが響く中、試合は再開すると、ペルージャはMBロベルト・ルッソ(イタリア)、MBフラビオ・グアルベルト(ブラジル)がクイックを決め、チャンピオンシップポイントに到達。最後は相手のサーブミスで、試合は決着した。
なお、試合後にレオンは検査を受けて、チームのSNSでは「無事」と報じられるとともに、レオンがファンに動画でメッセージを伝えている。
<ペルージャのジャネッリ(右端)は最後まで幅広い攻撃を繰り出した(Photo:legavolley.it)>
(文/坂口功将〔編集部〕)
【スーペルコッパ2022】
=決勝=
ペルージャ 3(20-25,25-22,23-25,25-22,15-8)2 ルーベ
=3位決定戦=
トレンティーノ 3(25-14,23-25,33-31,25-18)1 モデナ
=準決勝=
ルーベ 3(25-23,25-23,25-20)0 モデナ
ペルージャ 3(23-25,25-17,25-22,22-25,15-7)2 トレンティーノ
<大会は離島で行われたが、大勢の観客が詰め寄った(Photo:legavolley.it)>
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