VC長野 森﨑健史の告白「絶対に守らなきゃいけない」V1残留に導いたチーム最年長選手が語る勝利の重さ
- SV男子
- 2022.11.11
022-23シーズンもV1で戦える。自らの手でその権利を手にしたVC長野
チームの発展を味わってきたからこそ、抱く願い
大学を卒業し、VC長野に入団したのが2015/16シーズン。当時はV・チャレンジリーグⅡ(現・V3)で戦い、その後、V・チャレンジリーグⅠ(現・V2)そしてV1、と昇格するチームの当事者としてコートに立ってきた。その変化を森﨑自身は、こう振り返る。
「長野県にはサッカーやバスケットボール、野球などたくさんのスポーツチームがあるなかで、最初は地元でもVC長野の名前が知られていませんでした。僕も1軒ずつお店を回って、チームや自分を紹介させてもらって、チラシを配ることから始めて。そう思うと、今では新聞やテレビでも取り上げていただけますし、ファンやスポンサー企業も増えたことを実感しますね」
だからこそ、生き残る必要があった。森﨑も長年リーグを経験し、浮き沈みを体感してきたことも背景にはある。
「仮に一つ下のカテゴリーに落ちたとして、その次のシーズンで全勝して入れ替え戦で勝って再昇格できるか、と言われれば、そう簡単なものではないと思っているので。スポンサーの方々や応援してくださる方々がいる分、V1とV2でもまるで変ってくる。それは選手もそうですし、チームにとっての損益という面でも同じです。こうしてたどりつけたV1という舞台だからこそ、そこにいることは絶対に守らなきゃいけないと思って、V・チャレンジマッチに臨んでいました」
ベテランと呼ばれる年代に入り、それでも森﨑は今季もVリーグで戦う決断をした。そこには、こんな願いがある。
「昨シーズン、今にも壊れそうなチームを見たファンの方々から『勝っても負けてもいいから、もっと楽しくバレーボールをしてほしい』という言葉をいただきました。そう言わせてしまったことが申し訳なかった。
自分たちを見て、『楽しかった、よかった、元気になれた』と思ってもらえる試合がしたい。どれだけ点差が離れても、ひたむきに、あきらめずにプレーしたい。いちばんは“楽しく”ですけど、特にホームゲームでたくさんの応援してくださる方々の前で勝利したいと思います」
ホームゲームであげる1勝。それは人の思いの分だけ、重く、そして大きいのである。
チーム最年長が見せた姿を刻み、チームはV1のステージを戦う
(文・写真/坂口功将〔編集部〕)
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