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女子は細田学園が逆転勝ち エース渡會凪紗が26得点の活躍【春高2023埼玉県予選】

 

 

 第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)の埼玉県予選男女最終日が、サイデン化学アリーナ(さいたま市記念総合体育館/埼玉県さいたま市)で11月13日(日)に行われ、女子は細田学園が2年連続22回目の本戦出場権を手にした。 

 なお春高本戦は、2023年1月4日(水)~8日(日)に男女とも東京体育館(東京都)で行われる。

 

 

細田学園の横断幕には「行くぞ春高!!」の文字

 

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よもやの失セットから立て直しに成功

 

 今シーズンのチームが始まってから、県内では失セット0を継続してきた細田学園。だが決勝では思わぬ展開が待っていた。試合開始早々は4連続得点をあげたもの、春日部共栄のエース荒川結唯のアタックを浴びて連続失点を許し、最大10点差をつけられた結果、第1セットを落としてしまう。

 

 まずは冷静さを取り戻すことから、伊藤潔美監督は選手たちに促した。「第1セットは慌てていましたね。相手の思うつぼでした。なので、相手がやろうとしていることをもう一度考えてごらん、と。自分たちのほうが力はあるのだから」。そうして第2セットは終盤で引き離し、奪い返すことに成功する。

 

 とはいえ、春日部共栄も力があるのは確かで、第3セットは終盤まで拮抗した展開に。そこで力を発揮したのが細田学園のエース渡會凪紗だ。チームがレシーブの安定感を取り戻すと、最後は託されるボールを渡會がきめきり、21-22から4連続得点でこのセットを獲得する。

 

 

第3セット終盤、細田学園は渡會が得点を重ねる。これぞエース、と呼べる姿だった

 

 この第3セットが勝負の分かれ目だったか、第4セットは序盤から細田学園が中田愛那の連続サービスエースを含む8連続得点をあげるなど、流れをものにし、試合を制した。

 

 伊藤監督は「ずっと県大会で負けていないことが、ここにきてプレッシャーになっていたようですね」と振り返る一方、「3年生が一生懸命に頑張りました。どこからでも点数を取れるようになりましたし、苦しいときは行き詰まることもあるけれど、それでも努力をして春高出場を勝ち得たんだ、そう実感しました」と感慨深げ。寺下しおんキャプテンも「まずは予選を勝ててほっとしています」と胸をなでおろし、「チーム一丸となって戦えました。春高は絶対に行きたかった大会。そこでしっかりと結果を残せるように、もう一度練習を頑張って、センターコートで、日本一を獲りにいきたいです!!」と意気込みを語った。

 

セッター出身の寺下キャプテンも今はスパイカーとして得点を呼び込む

 

常に攻め続けた春日部共栄

 

 県内無敗の強敵を相手に、セットを奪ってみせた春日部共栄。キーワードは、「攻める」だった。

 

 第1セットはエースの荒川を中心に攻撃を展開すると同時に、ブロックやサーブで細田学園を圧倒。「常に攻め続けることができたので、1セット目からいい流れで試合ができた」と中尾朱矢キャプテン。ミスをおそれずに、自分たちの持ち味を最後までぶつけた。

 敗れはしたものの、中尾キャプテンは「波に乗っているときの勢いはほんとうにどこのチームよりもあると思うんです」と実感。だからこそ、ともに戦った後輩たちに「一緒に戦ってくれてありがとう。そして、この1年をばねに来年は絶対に勝ってほしい」とエールを送った。

 

 

「最後に決勝の舞台に立たせてもらえたので、頑張ってきてよかった」と①中尾

 

(文・写真/坂口功将〔編集部〕)

 

決勝の結果と最終順位は下記の通り。

 

春高埼玉県予選

■女子決勝結果

細田学園 3-1 春日部共栄

(16-25, 25-15, 25-22,25-17)

 

優勝 細田学園

準優勝 春日部共栄

 

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