世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23シーズンの“台風の目”となっているチステルナ、連敗ストップの相手はルーベ!!
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■連敗を3でストップさせたチステルナ。「偉業ともいえる結果」とバラノビッチ
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第7節》チステルナ 3–0 ルーベ
(25-19,25-19,27-25)〔現地11/13〕
開幕3連勝と好スタートを切り、誰もが“これまでとは違うぞ…”と感じざるをえない今季のチステルナ。その後は3連敗と苦しんだものの、今節で4戦ぶり勝利を挙げる。それも昨季王者のルーベからの勝ち星というのだから、やはり…、今季のチステルナは一味違う。
この試合ではルーベの強みであるサーブに対して崩されることなく、またブロックでも第2セットで計4本、第3セットで計5本のシャットを決めて、相手を文字通り完封してみせる。MVPに選ばれたSミケレ・バラノビッチ(イタリア)は「しっかりと準備し、この偉業ともいえる結果を手にすることができた」と喜んだ。
<ベテランならではの存在感を放つ⑰バラノビッチ>
一方のルーベは、2桁得点がOHアレクサンダル・ニコロフ(ブルガリア)の14点のみとあっては苦しかった。43歳の大ベテランSダニエレ・ソッティーレ(イタリア)は「若手はもっともっと汗をかくことの大切さを理解しなければ!!」と発破をかけた。
*****
◆《第7節》トレンティーノ 3–0 ターラント
(25-17,25-21,25-17)〔現地11/13〕
格下ターラントをホームに迎えたトレンティーノだが、MBマルコ・ポドラスチャニン(セルビア)は「相手を過小評価することなく臨んだ」という言葉どおり、横綱相撲でストレート勝ち。OPマテイ・カジースキ(ブルガリア)が相変わらずチーム最多16得点をマークした一方、今節では12得点をあげたOHダニエレ・ラビア(イタリア)がカジースキ以外の選手で今季初となるMVPに輝いた。
<攻守でターラントを圧倒したトレンティーノ(コート奥)>
◆《第7節》ペルージャ 3–1 ピアチェンツァ
(25-21,25-22,22-25,25-22)〔現地11/12〕
両チーム合わせて7選手が2桁得点をマークする、パワフルな試合展開となった一戦はアウェーのペルージャに軍配。ピアチェンツァはMBロベルランディ・シモン(キューバ)が最多6本のブロックシャットを浴びせたが…。試合後、ロレンツォ・ベルナルディ監督は「ペルージャが無敗であるのも理由があるわけです」と白旗をあげた。
<ペルージャは⑧カミル・リキリチ(ルクセンブルク)がチーム最多19得点>
◆《第7節》ヴェローナ 3–0 モンツァ
(25-19,25-17,25-14)〔現地11/13〕
3000人を超える観客が駆けつけたホームのヴェローナは、終始試合を支配しストレート勝ち。OHノーモリー・ケイタ(マリ)が最多15得点、OHロク・モジッチ(スロベニア)が11得点と続いた。「今日のような集中力を維持し、どんな局面でも対応できるようにしたい」とラドスティン・ストイチェフ監督はコメントした。
<ホームでの快勝を喜ぶヴェローナの選手たち>
◆《第7節》ミラノ 3–1 パドヴァ
(28-30,25-23,25-19,25-18)〔現地11/13〕
ミラノのOH石川祐希、パドヴァのOH髙橋藍、と今季最初の日本人選手対決が注目された一戦。ミラノはMBアグスティン・ロセル(アルゼンチン)が最多7本、MBマルコ・ビテッリ(イタリア)が4本、と計14本のブロックポイントをあげて逆転勝利を収める。そのビテッリは昨季まで所属した古巣との対戦に「感慨深かった」と語り、続けて「石川の素晴らしいサーブで試合の流れが変わった」とチームメートをたたえた。
<ミラノの⑥ビテッリは昨季まで2シーズンをパドヴァで過ごした>
◆《第7節》モデナ 3–1 シエナ
(25-15,19-25,27-25,25-23)〔現地11/13〕
低空飛行が続くモデナは幸先よく第1セットを先取すると、その後も食らいつくシエナを振り払い、勝ち点3をゲットした。OHイアルバン・ヌガペト(フランス)が最多23得点、OPアディス・ラグンジラ(トルコ)が21得点と続く一方、今季新加入のMBトビアス・クリック(ドイツ)もアタック決定率83%(12本中)と、「Sブルーノ(・レゼンデ〔ブラジル〕)との理解が深まってきた」と手応えを口にした。
<試合が進むごとに競り合う。今季はほんとうにチーム格差がない>
《イタリア・セリエA レギュラーシーズン》
==順位表/第7節終了時点==
1 ペルージャ 21pt(7勝0敗)-
2 トレンティーノ 16pt(5勝3敗)-
3 チステルナ 13pt(4勝3敗)▲
4 ルーベ 12pt(4勝4敗)▼
5 ヴェローナ 11pt(4勝3敗)▲
6 モデナ 11pt(3勝4敗)▲
7 ミラノ 8pt(4勝3敗)▲
8 ピアチェンツァ 10pt(3勝4敗)▼
9 モンツァ 7pt(2勝5敗)▼
10 パドヴァ 6pt(3勝3敗)-
11 ターラント 6pt(2勝5敗)-
12 シエナ 3pt(1勝5敗)-
※消化試合数にばらつきあり ※記号は前節からの順位の推移
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
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