埼玉上尾のルーキー山中宏予の笑顔と躍動を生む「それは、もったいないな」のポジティブシンキング
- SV女子
- 2022.11.28
練習を見学し、「この環境ならば絶対に頑張れる」と感じて、細田学園高への入学を決めた
「自分の想像を超えてきた」これまでの競技生活
山中のキャリアを振り返ると、小学生の頃から身長が高く、興味を持っていたバレーボールを本格的に部活で始めたのは中学から。3年生時にはJOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学大会の埼玉県選抜入りを果たし、卒業後は県下の強豪・細田学園高に進学。やがて国体メンバーや全国高校選抜にも選出されている。
けれども、高校時代の彼女はこう語っていたものだ。
「中学の頃は、こんな高校生活を送るなんて全然想像していませんでした。『高校生になったら何しているかな~、化粧しているかな』なんて考えていたんですけど、まるで違う道に(笑) 中学も高校も自分の想像を超えてくるので、それはある意味、おもしろいです。だからこそ、いい経験もできるし、いろんなところでたくさんの仲間ができた、といつも思うんです」
体は大きかったが、小学生の頃は遊びでバレーボールをしてみても「ボールを手でつかんで、ドッジボールをしている感じ」(山中)。中学校も決して強豪ではなかった。
それでも、彼女のポテンシャルを見初めたバレーボールの神様がきっと“それは、もったいないな”と感じて手招きし、その道を歩んできたからこそ今があるに違いない。
高校時代から笑顔とガッツが持ち味。取材でもニコリ
高さとパワーで勝負し、チームに貢献する
11月26日の姫路戦、セッターの岩崎こよみは先制点を許してからのチームの1点目を山中に託した。その理由は、「姫路はコミットも仕掛けてくるチームではあるけれど、ブロック枚数が1枚なので宏予なら決めてくれると思った」。その山中について、このように岩崎は続けた。
「打点の高さが魅力だと思いますし、ブロックはチーム内でも1、2を争う技術があるなと。アタックはまだまだ伸びしろがありますが、高さやコースの幅はルーキーにしては頼もしいと感じています」
山中本人も、自分の強みと役目を理解している。
「私は身長180㎝で特段高い選手ではないと思っていますが、それでも高い位置で勝負できるんだ、と。パワーと高さで挑んで、相手にとって嫌な選手になりたいと思います」
例年以上にコート上での一体感を伺わせ、雰囲気のよさが印象的な今季の埼玉上尾。その中でも、とりわけポジティブな山中の笑みがキラリと光る。
その笑顔を見ないなんて。それは、もったいない!!
抜群の雰囲気で戦うチームにフレッシュな風を吹き込む
(文・写真/坂口功将〔編集部〕)
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