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春高2025

[イタリア22/23]第9&10節 ペルージャが無敗で前半戦フィニッシュ 独走状態に

  • 海外
  • 2022.12.12

 

世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。かつてない混戦と呼ばれる2022/23シーズンですが、ペルージャだけは違うようです

(Photo:legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ

 

 

ペルージャは前半戦全勝で世界クラブ選手権に弾みつける

 [MATCH OF THE ROUND]

◆《第9節》ペルージャ 31 チステルナ

(25-15,18-25,25-20,25-22)〔現地11/27〕

◆《第10節》ペルージャ 31 ターラント

(25-17,25-19,23-25,25-23)〔現地12/3〕

 スーペルコッパを制して今季1冠目を手にしたペルージャは、レギュラーシーズンでも好調をキープ。それどころか、開幕から黒星は0だ。ホームにチステルナを迎えた第9節ではOHウィルフレド・レオン(ポーランド)が5本のサービスエースを含む23得点をあげる。スーペルコッパ決勝で後頭部を打ちつけたアクシデントも今となっては昔話。むしろ、パワーアップしてコートに立っている。

 

<トレードマークだった長髪を今季はバッサリ。イメージ刷新のリキリチ>

 

 続く第10節は世界クラブ選手権が控えているとあって、主力メンバーを温存するも、ターラントを相手にしっかりと勝利を収める。レオンがチーム最多19得点をマークしたほか、OPカミル・リキリチが18得点の活躍で、21得点をあげた第9節に続いて2試合連続のMVPに選ばれた。充実のペルージャ、今季は国内三冠も夢ではない!?

 

*****

◆《第9節》ルーべ 32 ピアチェンツァ

(21-25,25-21,16-25,25-15,15-13)〔現地11/27〕

◆《第10節》ルーべ 31 ミラノ

(25-21,22-25,25-22,25-21)〔現地12/5〕

 OHイオアンディ・レアルやOHリカルド・ソウザ(ともにブラジル)ら、かつて数々のタイトルをチームにもたらした面々と対決することになったルーベ。そのピアチェンツァ戦は流れが行き来する展開となるも、最後はルーベに軍配が上がる。やはりこの男、OPイバン・ザイツェフ(イタリア)が両チーム通して最多21得点の活躍を披露した。

 

 続く第10節は敵地ミラノに乗り込んでの、前半戦最後の一戦。こちらは試合展開を見極めて繰り出した交代策が的中する。ザイツェフに代わったOPガビ・ガルシア(アメリカ)が10得点、OHマーロン・ヤント(キューバ)に代わったOHマッティア・ボットロ(イタリア)が11得点をあげて、しっかりと勝ち点3を獲得した。

<ザイツェフとルカレリの空中戦>

 

◆《第9節》ミラノ 31 トレンティーノ

(25-20,21-25,25-15,25-22)〔現地11/26〕

 チームの台所事情からOHミラド・エバディプール(イラン)をミドルブロッカーのポジションで起用するミラノだが、意外にも効果的? 敵地で臨んだ“トップ4”トレンティーノとの一戦で勝ち点3をゲットする貴重な勝利を手にする。チーム最多17得点のエバディプールがMVPに選出。対するトレンティーノは、隙を突かんとMBスレチコ・リシナツ(セルビア)がアタック決定率81%(16本中)、計17得点の奮闘も、周りが続かなかった。

<緊急事態の最中、チームの要望に応えるエバディプール>

 

◆《第10節》トレンティーノ 30 パドヴァ

(25-15,25-16,25-21)〔現地12/3〕

◆《第9節》モンツァ 30 パドヴァ

(25-16,25-23,25-21)〔現地11/27〕

 ホームのトレンティーノはMBスレチコ・リシナツ(セルビア)の14得点を筆頭に4選手が2桁得点をマークし、連敗を2でストップ。対するパドヴァはOPドゥシャン・ペトコビッチ(セルビア)がチームのポイントリーダーとして毎試合2桁得点をあげるなど気を吐くも、なかなか勝ち星が遠く、この試合で連敗を4としている。

<高い決定力を備える⑫ペトコビッチが気を吐くが…>

 

◆《第9節》モデナ 31 ヴェローナ

(25-19,14-25,25-18,25-22)〔現地11/27〕

◆《第10節》モデナ 31 モンツァ

(22-25,25-22,25-23,25-20)〔現地12/4〕

 リーグ序盤戦は足踏みしたモデナだったが、ようやくエースのOHイアルバン・ヌガペト(フランス)のエンジンがかかってきたか。第9節ではサービスエース6本を含む20得点、第10節も16得点と、いずれもチーム最多の数字をマーク。後半戦、“ジャッロブル(イタリア語で黄色と青色)”の逆襲が始まる。

<混戦模様のスーペルリーガとあって、ここにきて2位に浮上したモデナ>

 

◆《第10節》ピアチェンツァ 30 チステルナ

(25-22,25-19,25-23)〔現地12/4〕

 今季は“台風の目”としてレギュラーシーズン前半戦をかきまわしたチステルナ。だが、継続することがどれほど難しいか。今節でストレート負けを喫し、3連敗。OPペータル・ディルリッチ(クロアチア)の10得点がチーム最多の数字では苦しかった。

<チステルナのMBエイダン・ジンゲル(オーストラリア)がセンターエリアから果敢に攻撃を仕掛けるが>

 

◆《第10節》ヴェローナ 31 シエナ

(20-25,25-13,25-20,25-11)〔現地12/4〕

◆《第6節》パドヴァ 30 シエナ

(25-16,25-20,25-20)〔現地12/4〕

 4季ぶりにスーペルリーガを戦うシエナはドアマットチームになることだけは避けたいが、やはり勝負の世界は甘くない。1セットは奪うものの、そこからセットを連取するまでに至らず、勝ち点が遠い。今の光明は、移籍加入して出場機会を増やしたOPジュリオ・ピナーリ(イタリア)が毎試合でチーム最多得点をマークするなど、ようやくポテンシャル開花の兆しが見られることくらいだ。

<他チームからは「決してあなどれない」という声も聞かれるシエナ>

 

◆《第9節》ターラント 31 シエナ

(25-23,23-25,25-20,25-22)〔現地11/27〕

 今節を前に4連敗中だったターラントはアウェーの一戦でストレート勝ちを収めて、連敗をストップ。MBヤコポ・ラリッツァ(イタリア)が最多7本のブロックポイントをマークした一方で、攻めてはOPトマッソ・ステファニ(イタリア)が両チーム通して最多26得点と暴れてみせた。

<勝ち星1つで大きく順位アップも見込める今季のレギュラーシーズン。ターラントは手を緩めるわけにはいかない>

 

イタリア・セリエA レギュラーシーズン

==順位表/第10節終了時点==

1 ペルージャ 33pt(11勝0敗)-

2 モデナ 20pt(6勝5敗)▲

3 トレンティーノ 19pt(6勝5敗)▼

4 ヴェローナ 17pt(6勝4敗)▼

5 ルーベ 17pt(6勝4敗)▲

6 ピアチェンツァ 16pt(5勝5敗)-

7 ミラノ 14pt(5勝5敗)▲

8 チステルナ 14pt(4勝6敗)▼

9 モンツァ 12pt(4勝6敗)-

10 パドヴァ 9pt(4勝6敗)-

11 ターラント 9pt(3勝7敗)-

12 シエナ 3pt(1勝8敗)-

※消化試合数にばらつきあり ※記号は第8節からの順位の推移

 

〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕

 

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