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春高2025

「アシックスアスリートスペシャルレッスン 」in岐阜聖徳学園高校 柳田将洋が熱血指導

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  • 2023.01.13

「カラダ動かす。ココロ羽ばたく。アシックスアスリートスペシャルレッスン 」in岐阜聖徳学園高校 

 

 

 

サプライズ登場! 一つ一つのプレーを「意識して」行う重要性を指導

 

 アシックスジャパンは、同社契約アスリートが部活動に取り組む学生を直接指導する「カラダ動かす。ココロ羽ばたく。アシックスアスリートスペシャルレッスン」を展開している。これは10月11日から2022年のブランドメッセージ「#LiveUplifted(リブアップリフテッド)カラダを動かす。ココロが羽ばたく。」のもと、部活動に取り組む学生を応援するキャンペーンの一環。トップ選手のトレーニングを体験したり、直接コミュニケーションを取ったりすることで、同社創業時からのモットーである「スポーツと心のつながり」を体感してもらおうという取り組みだ。

 

 

 

 バレーボールの部は12月26日に岐阜聖徳学園高校(岐阜県岐阜市)で行われた。日本代表主将の経験を持つ柳田将洋(ジェイテクトSTINGS)が、同校の新チームに対して攻撃面でのポイントを集中的に指導し、体の使い方を含めた多くの気付きをうながした。実は柳田が指導に訪れることを知らされていなかった部員たちは、いつものように声を出しながらウォーミングアップを実施していた。しかし号令がかかって扉の前に整列したあと、サプライズ登場した柳田を前に絶句。「え…?」「元気? 大丈夫?」と声をかける柳田。想像もしていなかった形でレッスンが始まると、フレンドリーな柳田の指示や的確なアドバイスを聞き漏らさないよう、全部員が集中モードに突入していた。

 

 

サプライズ登場で思わず表情が変わる部員たち

 

 柳田自身は2022年にサントリーサンバーズからジェイテクトへと移籍し、12月の2週にわたって行われた天皇杯ファイナルラウンドでは高い得点力でチームの優勝に貢献、MVPを獲得した。レッスンの前日にはVリーグオールスターゲームにも出場し、多くの仲間たちから愛され、また憧れられる存在としても輝きを放っていた。指導内容は主にボールを打つ、という基本の動作について。徐々に応用的な内容へと発展するなかで、部員たちのスイング動作に対する柳田のアドバイスは、細かいところもあるが一つ一つは明快だった。「利き手の側で捕らえて」「しっかりボールを呼び込んで」「体を大きく使って」「かぶり過ぎず」「長いコースに打てるように」「打った後の手を振り切る」「力まないよう」「スイングの先にボールが飛んでいくように」。説明のために放ったスパイクで部員たちは度肝を抜かれていたが、柳田のメッセージはあくまで「意識して」それぞれのプレーを行う重要性について。「僕の話は、いろいろある方法のうちの一つ。ゴールは『自分がどんなスパイクを打ちたいか、ブロックをどう抜いていくのか』であって、高校時代もそのための手段を考えながらやっていました」と、上達の秘訣を明かしていた。

 

 

 デモンストレーションで放ったスパイクに一堂がビックリ!

 

柳田選手の心がけ「バレーボールをしていない時間を突き詰めることが大事」

 

 レッスンの後には質問コーナーを実施。部員たちに対する柳田の回答は、具体的かつ詳細にわたるものだった。まず「僕の夢はVリーガーになることです。生活で心がけていたことは何ですか?」という質問が飛び出すと、「Vリーガーになる人はみんな、練習はたくさんやっていますが、何を食べようか、夜遅くまで起きているのか? そういった部分をしっかり意識することは、当たり前のようでも毎日繰り返すことで大きく変わってきます。バレーボールをしていない時間を突き詰めていくことが大事です」と答えた。関連して「食事で意識するべき内容を教えてください」という質問があがると、「ちょっと違う講座になってしまいますが…」と、食品やサプリメントのそれぞれが持つ役割や摂取時の考え方の基本をレクチャー。「体質によっても食事のコントロールの内容は変わってきます。そういった意識をせずにいることでプレーの質が落ち、ケガをして早く引退してしまうケースも見てきました」と話した。

 

 「試合でミスをすると、焦って落ち込んでしまいます。メンタルの切り替えはどうすればよいですか?」という質問には「バレーボールはある程度ミスすることが当たり前のスポーツなので、そう考えて伸び伸びやったほうがいいと思います。例えば、自分のミスだけで負ける試合はありません。僕も23-24でサーブミスして負けたことはありますし、逆のこともあります。でもそこで強いサーブが打てるのは、周りのおかげなんです。チームで戦うこと、について深く考えれば試合に没頭できると思います。次どうするか、に集中できれば、ミスはあまり気にせずプレーできるはずです」。責任感は大事だが、そこだけにとらわれないトップ選手の考え方を惜しげもなく披露した柳田。「ほんとうにまじめに聞いてくれていました。うれしかったです」と振り返っていた。

 

 

部員たちの質問に分かりやすく丁寧に回答

 

ブカツ生の時間は短く、貴重。「チャレンジして、たくさんの失敗と成功を」

 

 22年、新たな環境に飛び込んだ柳田は、高いパフォーマンスを安定的に発揮して期待に応えている。豊富な経験が生かされているかたちだが、「例えば嫌なことがあって落ち込んでいても、バレーボールでリセットして“また頑張ろう”となることは何回もありましたし、今でもあります」と言うように「スポーツと心のつながり」の強さを感じているという。そうして今でこそ明るく、初対面の高校生たちにも声をかけて盛り上げる柳田だが、実はかつてそうではなかった。「人と接するのが苦手な性格だったのですが、部活における人とのつながりは非常に重要でした。バレーボールをやることはもちろんですが、いろいろな人とコミュニケーションをとるなかで、自分の役割や居場所があると思えて、さまざまな可能性が感じられる、そんな機会をたくさん与えてもらえる場所でした」

 

 当時を思い返すことも増えてきたそうである。「中高6年間は当事者の学生が思っている以上に短く、貴重な時間です。一日一日を、比喩表現ではなく大事に過ごしてほしい。何かにチャレンジしてたくさん失敗して、成功もして。それができる時間だと思うので、どんどん飛び込んでいろいろな経験をしてほしいと思います」

 

 今や学生世代に限らず、身近にも柳田を「憧れ」としていたような選手が存在する。当然、発信するメッセージの重要性も増しているが、柳田は今回のような活動も含めて「自分がこうしたいから、こうしている」と「説明」ができる行動をしていきたいと言う。バレーボール、そしてスポーツの素晴らしさをさらに多方面へと広めつつ、部活を含めて将来を担う子どもたちが活動できる場をサポートするために。「僕たち現役選手が何を残せるのか」と今後も自問しつつ、その取り組みを進めていく。

 

 

 

 

 

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