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春高2025

名門復活を期すモデナの未来を担うは新鋭トマッソ・リナルディ 石川祐希のミラノと第15節で対戦

  • コラム
  • 2023.01.15

 

 イタリア・セリエA、2022/23シーズンは現地1月15日にレギュラーシーズンの第15節(後半第4節)が実施される。石川祐希(日本)のミラノは、リーグ屈指の名門クラブ、モデナと対戦する。

(Photo:legavolley.it)

 

<トマッソ・リナルディ(Tommaso Rinaldi/2001年11月9日生まれ/身長200㎝/イタリア/アウトサイドヒッター)>

 

 気づけば定位置にいる。前節(第14節)では昨季リーグ王者のルーベからストレート勝ちを収め、ついに2位に浮上した(12チーム中)。“ジャッロブル(イタリア語で黄と青)”は、こうでなければいけない。

 

 というのも、今季は出だしでつまずいた。開幕戦でパドヴァにフルセットの末に敗れると、第3節から3連敗。この時点で11位と、最多12度のスクデット(リーグタイトル)保有者としては信じがたい位置にいた。

 

 昨季は2015/16シーズン国内三冠の立役者であるブルーノ・レゼンデ(ブラジル)やイアルバン・ヌガペト(フランス)が復帰。無冠に終わったものの当然、今季も見据えるは頂点のみ。だが、ヌガペトが精彩を欠くと、たちまち勝ち星が遠のくのが序盤戦だった。

 

 フランス代表でもともに戦うモデナのアンドレア・ジャーニ監督も、ヌガペトを「スペシャルな存在」と言ってやまないが、同時に「彼一人の力で勝てるとは思っていない」と第2戦では口にしている。そこで鍵を握るのが、ヌガペトの対角に入るトマッソ・リナルディ(イタリア)だ。

 

<開幕からスタメンに抜擢されているリナルディ。徐々にパフォーマンスも上がってきた>

 

 現在21歳の若さながら、レギュラーを務めるリナルディ。代表のアンダーエイジカテゴリーにも名前を連ね、19年にはU19世界選手権を、21年にはU21世界選手権を制した。そのU21世界選手権ではキャプテンを務めるなど、黄金色の新時代を迎えつつあるイタリアのホープである。モデナの下部チーム出身で、昨季はチステルナへ“武者修行”。今季は開幕からここまで全試合、スタメンとして起用されている。

 

 ヌガペトやオポジットのアディス・ラグンジラ(トルコ)に比べると、まだまだ爆発力には欠け、現状では試合で2桁得点に到達すれば御の字といったところ。もちろん、このハイレベルな舞台で、二十歳そこそこの若武者に多くを期待すること自体が酷かもしれないが…。

 

 けれども、ジャーニ監督はリナルディについて「多少のミスはあるが、試合を充実した内容にしてくれている」と寛大なスタンスで評価する。もちろん、ヌガペトに続く、むしろそれ以上の活躍をすれば、チームとしてもうれしいかぎりだろう。

 

 ヌガペトは31歳、ブルーノとリベロのサルバトーレ・ロッシーニ(イタリア)はともに36歳、ミドルブロッカーのドラガン・スタンコビッチ(セルビア)は37歳と主力の高齢化が目立つモデナ。経験値という武器は、諸刃の剣でもある。そんな中、リナルディの存在は、やはり名門クラブの未来を踏まえたうえでも、期待せざるをえないのだ。

 

<左からロッシーニ、ヌガペト、ブルーノ、スタンコビッチ。リーグを代表するトップ選手たちが温かく、ときに我慢強く、リナルディ(右端)を見守る>

 

<文/坂口功将(編集部) Photo/Legavolley.it>

 

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