バレーボールのイタリア・セリエA、2022/23シーズンは現地1月22日にレギュラーシーズンの第16節(後半第5節)が実施される。石川祐希(日本)が所属するミラノは、ヴェローナと対戦する。
(Photo:legavolley.it)
<今季のヴェローナ(奥)はロングスリーブが“標準装備”のユニフォームを採用。前面には町の地図がデザインされている>
まるで乱気流の中をフライトしているかのように、上下動が激しい。現在、4連敗中とあっては下降ぎみ? それでも対戦相手からすれば、警戒を緩めてしまうと一気に流れを持っていかれる。今季のヴェローナの戦いぶりを表現するなら、そんなところだ。
何といっても今季新加入の面々が強烈である。オポジットでプレーするマキシム・サポズコフ(ロシア)は身長220㎝と、セリエA・スーペルリーガでは今季最長身。圧倒的な高さはやはり脅威で、トレンティーノをフルセットの末に下した第2節ではブロックポイント6本を含め37得点を挙げている。
インパクトという点では、同じく新加入のアウトサイドヒッター、ノーモリ―・ケイタ(マリ)も同様だ。黒人選手特有のバネのある動きで、コート上を翔け回る。セリエAにおける自身のデビュー戦となった開幕戦では、さっそくチーム最多4本のサービスエースをマーク。その後もコンスタントに活躍し、ラドスティン・ストイチェフ監督も「ケイタは成長を見せています。彼が思いきり得点すれば、相手は守ることが難しくなります」と寄せる期待は大きい。
<第15節終了時点でサービスエース32本はリーグトップのケイタ>
昨季リーグ得点王のロク・モジッチ(スロベニア)とともに、サポズコフ、ケイタが攻撃面でリードする今季のヴェローナ。爆発力を秘めた彼らにひとたび火がつけば、手がつけられなくなる。だが、レギュラーシーズン後半戦に入り、「試合の大事な場面で、サーブやレシーブのミスが多い」とストイチェフ監督が語るように、弱点はある。特にチーム全体のエクセレントレセプション(サーブレシーブAパス返球本数)は合計195本でリーグ最少の数字。ちなみに、ミラノは236本でリーグ4番目である。
これまでの戦いぶりを見るとヴェローナとしては、多少サーブレシーブが乱れても、それを補う高さとパワーのあるアタック、そして得点を奪えるサーブがある、というわけだ。さて、ミラノはどう戦うか。前節では“トップ4”の一角、モデナに対して4セットを戦い、実に計21本のブロックポイントを決めている(3-1で勝利)。前半戦ではストレート負けを喫したが、そのリベンジも含めて、今回はヴェローナの攻撃をはね返したいところ。
現在、ミラノは勝ち点23(8勝7敗)の6位で、ヴェローナは勝ち点19(7勝8敗)の9位と僅差にある。プレーオフ進出圏内の上位8つの席を確実なものにするためにも、ミラノとしてはきっちりと勝利したい。
<サポズコフ(左端)が圧倒的な高さからアタックを繰り出す>
<文/坂口功将(編集部)>
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