先週末の2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN(V1女子)では、JTマーヴェラス(1位・15勝3敗)が苦しみながらも連勝で乗り切ったが、2~5位の4チームはそれぞれ1勝1敗。6位のトヨタ車体クインシーズ(10勝8敗)が連勝でまとめた結果、上位6チームがいずれも勝ち越して10勝に到達し、下位6チームは負け越しという状態になっている。
上位4チームによるV・ファイナルステージ進出に向けて、今後も気が抜けない戦いが続くことは間違いない。今週末は皇后杯女王のNECレッドロケッツ(3位・12勝4敗)と、昨季2冠の久光スプリングス(4位・11勝7敗)が大田区総合体育館(東京都)で激突。昨年末の皇后杯ファイナルラウンドにおいて両者は準決勝で対戦し、そのときはNECが3-1で勝利している。
年明けの見どころでも紹介したように、JT、東レアローズ(2位・13勝5敗)、NEC、久光の上位4チームは皇后杯でもベスト4に残っており、その実力は互いに接近している。今季のリーグ戦でも、ここまでこの上位4チームどうしの対戦において、ストレートで決した試合は一つもない。今週末の2連戦は、果たしてどのような展開になるのだろうか。
激しい上位争いの最中、1月21日(土)には埼玉上尾メディックス(5位・11勝5敗)が久光スプリングスに3-1で勝利し、一時的にではあるが4位に浮上を果たした。翌22日(日)には久光がストレートで取り返し、再び順位は逆転したが、現在も勝率では埼玉上尾が上回っており、トヨタ車体もすぐその後ろに迫っている。今週末、埼玉上尾はデンソーエアリービーズ(7位・8勝10敗)と、トヨタ車体は日立Astemoリヴァーレ(9位・7勝11敗)とそれぞれ連戦。連勝でさらに上位へと躍進するチームは出てくるのだろうか。
昨季の陣容と、今季開幕時のメンバー構成とを比較したとき、日立Astemoは12チームの中でも変化の小さなチームの一つだった。そこへ新人の高間来瞳に加え、先週末からは高間の大学の後輩に当たる倉田朱里がコートに立ってアクセントを加えており、今後の活躍に期待がかかる。22日のJT戦では、第5セットにリードして終盤を迎え、金星を目前にしながら逆転負けを喫したが、この悔しさをバネに後半戦も粘り強い戦いを展開したいところ。
一方ホームで辛勝したJTは「2日目は相手も新しい戦術を組むので、まったく新しいチームと対戦するような気持ちで戦術を考えなければならない」と吉原知子監督がコメントしたように、苦しい時間が多かったものの、最後はさすがの勝負強さを発揮していた。今週末はアウェー、ジップアリーナ岡山(岡山市)で岡山シーガルズ(11位・3勝13敗)との連戦に挑む。JTの首位固めはなるのか、これ以上負けられない岡山が意地を見せるのか。注目カードは尽きない。
V1女子試合結果一覧(1/22終了時点)
V1女子順位表(1/22終了時点)
順位 |
チーム |
試合数 |
勝 |
負 |
P |
勝率 |
得S |
失S |
S率 |
1 | JT | 18 | 15 | 3 | 43 | 0.83 | 51 | 21 | 2.43 |
2 | 東レ | 18 | 13 | 5 | 37 | 0.72 | 47 | 28 | 1.68 |
3 | NEC | 16 | 12 | 4 | 37 | 0.75 | 40 | 20 | 2.00 |
4 | 久光 | 18 | 11 | 7 | 32 | 0.61 | 41 | 30 | 1.37 |
5 | 埼玉上尾 | 16 | 11 | 5 | 31 | 0.69 | 36 | 23 | 1.57 |
6 | トヨタ車体 | 18 | 10 | 8 | 27 | 0.56 | 35 | 37 | 0.95 |
7 | デンソー | 18 | 8 | 10 | 25 | 0.44 | 33 | 37 | 0.89 |
8 | PFU | 18 | 7 | 11 | 23 | 0.39 | 30 | 40 | 0.75 |
9 | 日立Astemo | 18 | 7 | 11 | 21 | 0.39 | 29 | 39 | 0.74 |
10 | KUROBE | 16 | 5 | 11 | 13 | 0.31 | 22 | 41 | 0.54 |
11 | 岡山 | 16 | 3 | 13 | 13 | 0.19 | 24 | 40 | 0.60 |
12 | 姫路 | 18 | 2 | 16 | 10 | 0.11 | 18 | 50 | 0.36 |
※勝利数、ポイント、セット率、得点率の順に高いチームが上位
※P=ポイント、得S=得セット、失S=失セット、S率=セット率
V1女子順位推移表(1/22終了時点)