昨年末、中学生の全国大会「JOCジュニアオリンピックカップ第36回全国都道府県対抗中学大会」(JOC杯)が行われた。各都道府県の“金の卵”たちが集った大会で、彼らが見せた姿をクローズアップする
【最終回】東京都選抜解団式レポート
【ギャラリー】アベック優勝の東京都選抜男女 JOC杯での姿〔17点〕
チーム史上初のアベック優勝
36回の歴史の中で、男子は最多7度、女子も同じく最多11度のJOC杯制覇を誇る東京都選抜。それだけに、今大会で達成してみせた「男女アベック優勝」がチーム史上初という点は意外ともいえた。
その偉業をかなえたチームは今年1月13日、解団のときを迎えた。この日、会場となった十文字中高には東京都選抜男女チームのほか、東京都中学校体育連盟バレーボール専門部の役員や、東京都バレーボール協会の朝日健太郎会長の姿も見られた。
解団式では各チームのキャプテンと監督が結果報告を述べ、朝日会長があいさつ。優勝の喜びもあって、終始なごやかなムードで締めくくられた。
(下記コメントは、あいさつ文を一部抜粋・編集)
男子:楓 淳道キャプテン(駿台学園中3年)
「チームが結成された9月からを思い返すと、最初は意見が合わなかったり、ばらばらな様子も見られて、『ほんとうにこのチームでうまくできるのだろうか』と不安もありました。ですが、日が経つにつれて、一人一人に『連覇をするんだ』という思いのこもった行動が増えたと感じています。
大会の初日(予選グループ戦)からフルセットとなりましたが、勝ちきったことで流れがうまれ、最後はチーム一丸となって優勝することができました。
ずっと練習にきてくださった指導者や体育館を提供していただいた先生方、活動に集中できるように支えてくださった保護者の方々、応援していただいた関係者の皆さんのおかげと、この選ばれたメンバーだからこそ優勝できたと思います。ここで終わることなく、JOC杯での経験を糧に、この先もバレーボールというチームスポーツを楽しんでいきたいです」
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女子:髙伊芽吹キャプテン(駿台学園中3年)
「念願の日本一をとることができました。予選グループ戦も決勝トーナメントも苦しい試合はいくつもありましたが、一緒に頑張ってきた仲間を信じて、お互いを支え合いながら勝ちきることができました。
(本番では)それまでに頑張ってきたことを胸に、試合ごとにチームが強くなっていく実感がありました。今回の優勝は私たちの力だけではなく、いつも送り迎えや身の回りの世話をしてくれた保護者の方、差し入れや練習の手伝いをしてくれた関係者の方、そして私たちの背中を押して日本一に導いてくださった指導者の方々など、たくさんの力のおかげです。
この経験を糧に、これからの自分に生かしていきます」
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朝日健太郎会長
「来賓あいさつというよりも仲間の一人として、皆さんにお祝いと感謝を申し上げたいと思います。アベック優勝おめでとうございます。
大会を振り返り、3日間で7試合の激闘を勝ち抜いたのだと思いを馳せました。バレーボールはチームスポーツであり、皆さんの力がほんとうに合わさった結果だと思っています。
中学生の皆さんはこれからいよいよ、さらに厳しい道を進んでいくわけですが、自信を持って次のフィールドで頑張ってもらいたい。チームはこれで解散となり、この先はチームメートもしくはライバルになるかもしれませんが、バレーボールを通してお互いに高め合ってほしいと思います」
(取材/坂口功将〔編集部〕 写真〔JOC杯〕/岩本勝暁)
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