[イタリア22/23]第17節 最下位シエナが逆転勝利で3連勝 残留争いは三つ巴に
- 海外
- 2023.02.03
世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23シーズンの第17節(後半第6節)は意地と意地のぶつかり合いが見られました
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■ファンハルデレンが28得点。粘りのシエナが大一番を制する
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第17節》シエナ 3–2 パドヴァ
(21-25,21-25,25-14,25-14,15-13)〔現地1/29〕
前節で今季初の連勝を果たしたシエナ。最下位であることには変わりなかったが、今節を前に10位のパドヴァとの勝ち点差はわずか2。この日の直接対決は、残留争いのうえでも大一番といえた。
好スタートをきったのはアウェーのパドヴァで、第1セットは計4本のブロックポイント、第2セットも安定したサーブレシーブからOH髙橋藍(日本)を中心に攻勢をかけ、2セットを連取する。だが、ここで折れないのが今のシエナ。狙いすました戦術的なサーブでパドヴァの攻撃の起点をつぶすと、OHマールテン・ファンハルデレン(オランダ)とOHネマニャ・ペトリッチ(セルビア)が得点を重ねて逆襲に打ってでる。また、ケガで戦列離脱したOPジュリオ・ピナーリ(イタリア)の穴を埋めるべく1月27日に加わったOPズビグニェフ・バルトマン(ポーランド)が途中出場で18得点と役目を果たし、逆転勝利に成功。今季最長の3連勝をマークし、残留争いを激化させている
<感情を爆発させる③ファンハルデレン>
パドヴァは髙橋が3本のブロックポイントを含むチーム最多20得点と奮闘。だが、相手の粘りを前にフラストレーションを溜めたOPドゥシャン・ペトコビッチ(セルビア)が決定的な場面で精彩を欠いたのが痛かった。
*****
◆《第17節》ペルージャ 3–0 ミラノ
(25-19,25-23,25-21)〔現地1/28〕
この日の舞台はミラノの南西、アッサーゴ。18年世界選手権でも使用されたアリーナで、8000人を超える観客が詰めかけた。ホームのミラノは各セットで中盤までは競り合うものの、終わってみれば誰一人として2桁得点に届かず。首位ペルージャの壁は厚かった。
<開幕からの全勝をキープするペルージャ。倒すチームはどこだ!?>
◆《第17節》ヴェローナ 3–2 ルーベ
(25-22,25-22,20-25,20-25,15-12)〔現地1/29〕
今季ここまで5試合13セットしかプレーしていない若手のOHジュリオ・マガリーニ(イタリア)を先発で、またノーモニー・ケイタ(マリ)をOPに配置するなど大胆な手を打ったヴェローナは、第3、第4セットこそルーベの反撃にあったものの、フルセットの末に勝利。ダリオ・シモーニアシスタントコーチは「素晴らしい選手たちのおかげです。また今日の布陣を踏まえれば、その価値は倍増します」と喜んだ。
<29得点の活躍でMVPに選ばれた⑨ケイタ>
◆《第17節》モデナ 3–1 チステルナ
(25-22,25-23,20-25,25-23)〔現地1/29〕
アウェーのモデナは試合を通してチステルナに計13本のブロックシャットを浴びたが、要所でOPアディス・ラグンジラ(トルコ)が得点を重ね、しっかりと勝利。3本のサービスエースを含む最多28得点を決めたラグンジラが堂々のMVPに選出された。「よく攻め、よく守った。これが私たちのスピリットだ」とモデナのアンドレア・ジャーニ監督。
<バックライトから力強いアタックを打ち込むラグンジラ>
◆《第17節》トレンティーノ 3–1 モンツァ
(25-15,25-18,30-28)〔現地1/29〕
第1セットで計5本のサービスエース、第2セットは計5本のブロックポイント、と優位に試合を進めたトレンティーノ。第3セットはモンツァが意地を見せたが、ストレート勝ちを収める。アタック決定率68%(25本中)、チーム最多20得点のOHダニエレ・ラビア(イタリア)がMVPに選ばれた。
<昨季はOPで起用された⑮ラビア。今季はOHでチームを引っ張る>
◆《第17節》ピアチェンツァ 3–2 ターラント
(29-27,25-21,20-25,23-25,15-9)〔現地1/29〕
ホームのピアチェンツァは負傷離脱していたOHイオアンディ・レアル(ブラジル)が5試合ぶりに先発出場。フルセットの辛勝となったが、復帰のお祝いで? 奮闘したのが、キューバの同胞MBロベルランディ・シモン。5本のサービスエース、7本のブロックポイントを含む最多27得点と、そのパフォーマンスは圧巻だった。
<ピアチェンツァのシモン(右端)が前衛で破壊的なパフォーマンスを繰り出した>
《イタリア・セリエA レギュラーシーズン》
==順位表/第17節(後半第6節)終了時点==
1 ペルージャ 51pt(17勝0敗)-
2 トレンティーノ 32pt(10勝7敗)-
3 モデナ 32pt(10勝7敗)-
4 ルーベ 27pt(9勝8敗)-
5 ピアチェンツァ 27pt(9勝8敗)-
6 ヴェローナ 24pt(9勝8敗)▲
7 モンツァ 24pt(8勝9敗)▼
8 ミラノ 23pt(8勝9敗)▼
9 チステルナ 23pt(7勝10敗)▼
10 パドヴァ 15pt(6勝11敗)-
11 シエナ 14pt(5勝12敗)▲
12 ターラント 14pt(4勝13敗)▼
※記号は前節からの順位の推移
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
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