身長2mの甲斐優斗 アウトサイドヒッターとして初の海外遠征へ「アウトサイドはすごく楽しい」【男子日本代表若手有望選手合宿】
- アンダーエイジ
- 2023.03.06
男子日本代表若手有望選手合宿が2月下旬からフランスで行われ、フランスの2部リーグのチームとの試合などを通してレベルアップを図った。今回は2022度日本代表にも初選出された身長2mの甲斐優斗(専修大1年)の出国前インタビューをお届け
第21回アジアU20(ジュニア)男子選手権大会ではミドルブロッカーとしてプレーした甲斐優斗©AVC
――フランス遠征に向け、どんな思いが強いですか?
世界トッププレーヤーが集まる場所だと思っているので、そこに行けることがとてもうれしいです。
アウトサイドヒッターとして初めて海外の選手と試合をしますが、その中で自分の高さがどれだけ通用するのかがとても楽しみです。まだシニアで通用するとは思っていないので、合宿を通してサーブレシーブやブロックを強化して、早くシニアに呼んでもらえるような選手になりたいです。
――専修大ではアウトサイドヒッターですが、高校時代や昨年の第21回アジアU20(ジュニア)男子選手権大会はミドルブロッカーとして出場しました。希望のポジションはいかがですか?
小学生のころからアウトサイドとしてプレーしていて、高校ではミドルも経験しましたが、最終的には代表でもアウトサイドとしてプレーすることを目指しています。高校の(鍋倉雄次郎)監督からは「サイドで頑張れ」、大学の(吉岡達仁)監督からも「サイドで使う」と言われていて。それもあって、大学生になったころからそう思うようになりました。
今はアウトサイドができてすごく楽しいです。3枚ブロックがつくことが多いですが、それを打ち抜いたときに特に思います。自分のいちばんの持ち味は高さなので、海外選手のブロックをものともせずに上から打ったり、身長が高くても守りもできるところを目指して頑張りたいです。
――昨年12月から若手有望選手合宿に参加しています。意識して取り組んできたことはありますか?
アウトサイドヒッターは守りも重要なので、よりていねいに取り組んできました。
また、スパイクでは豊田(昇平)コーチから言われて、二段トスが上がる位置を意識しながら助走の角度を変えることを意識しています。長く助走をするようにと言われたことで、高さをしっかりと出せることが多くなったので、プラスになっていると思います。
スパイクだけでなく、レシーブ面の強化も図る
――高校時代は3年生の春高でベスト4に入り、卒業後に日本代表に初選出。この1年での成長はいかがでしょうか?
今までと違って周りからすごく見られるようになって、もっと頑張らないといけないと思うことが多くなりました。春高ではできることをやろうと思っていましたが、今は周りから求められることを取り入れながら、自分を成長させないといけないので、全然違います。
(フィリップ・)ブラン監督からはブロックでの手の出し方や、最後までボールをしっかり追うようにということを言われています。今まではブロックのときにボールを追いながら手を出していましたが、追わなくていいからまっすぐ出して、前衛と後衛の関係をしっかりつくるように言われました。
――昨年はアジアU20選手権大会に出場しました
今までの試合とは会場の雰囲気がまったく違って、いかに早く慣れるかが大事だと思いました。特に(予選ラウンド1-3で敗れた)インド戦は応援がすごくて、相手が波に乗ったところを止めきれませんでした。
サーブで攻めることはすごく大事だと実感することができましたが、守りで改善すべき課題が多かったかなと思います。
――今回の若手有望合宿は兄の孝太郎選手もメンバーに入っています
やりにくさは特になくて、逆にやりやすいことが多いです。スパイクが決まらなかったときに兄が決めてくれると、頼りになります。
兄の持ち味はサーブだと思っていて、そのサーブがよく走っているなと思います。
――小学校のときはよくコート内でケンカしていたそうですね
今はどちらかが悪かったら、どちらかが支える関係性です(笑)
――バレーを初めてからずっと同じチームでプレーしてきましたが、2人での日本代表入りへの思いはいかがでしょうか?
日本代表まで一緒にいけることになればすごくうれしいので、お互いに頑張っていきたいです。
兄の孝太郎(右から2番目)と共に日本代表での活躍を目指す(#21が優斗)
甲斐優斗
かい・まさと/身長200㎝/最高到達点353㎝/アウトサイドヒッター/日南振徳高(宮崎)→専修大1年
取材/田中風太
写真/石塚康隆(NBP)、魚住貴弘、AVC
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