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迫田郭志(堺)がチームスタイルを体現し東レに劇的勝利 サーブ&ブロックを貫いてファイナル4へ前進

 

 

V1男子・3位の堺ブレイザーズと4位の東レアローズの試合が、3月11日(土)に堺市金岡公園体育館(大阪)で行われ、3-2で堺が勝利。迫田郭志を筆頭にチームの持ち味を発揮し、V・ファイナルステージ進出へ一歩前進した(順位は取材時点)

 

 

サービスエースで試合を締めた迫田郭志

 

【ギャラリー】堺ブレイザーズ vs. 東レアローズフォトギャラリー

 

  シーズン終盤の激しい3、4位対決に終止符を打ったのは、この試合の主役だった。第5セット15−14で、サーブ権はこの日4本のサービスエースを決めていた迫田郭志へ。鋭く右腕を振り抜いた打球は相手レシーバーの間に弾み、ノータッチエースで試合を締めくくった。仲間たちに抱きしめられながらおだやかな笑みを浮かべ「ほっとしました」と喜びをかみしめた。

 

 開幕直後から先発起用が続いていた迫田だが、ここ約1ヵ月半はヒザのコンディションが万全ではなく、スタメン落ちや途中出場が続いていた。それでも、5日(日)のサントリーサンバーズ戦でスタメンに名を連ねると、この重要な一戦でチームトップの22得点。シャロン・バーノンエバンズに次ぐ13得点と活躍したアタックはもちろん、特に光ったのがサーブと4度決めたブロックだ。

 

 身長は183㎝と体は決して大きくなく、「堺ブレイザーズはブロック力のあるチームだと思っているので、僕が穴にならないように」と昨夏に千々木駿介コーチとブロックを強化。具体的な内容は「企業秘密です」と笑ってはぐらかしたが、「タイミングと手の出し方」を意識して取り組んできた。

 この日は総得点ランキングリーグ1位のクリスティアン・パダルをブロックするシーンも。「(手がボールに)ヒットするときに、左手が内側に入ってしまってブロックアウトを取られることがよくあったので、今日は左手をその一つ分外側に出したことがポイントになったと思います」と狙いどおりだった。

 

パダルをブロックし、笑顔を見せる迫田

 

 千葉進也監督が「あんなに止まると思いませんでした」と笑顔を見せた迫田と同じく、深津旭弘も4本決め、この日はチームで16本のブロック。第5セットにはリリーフサーバーの鵜野幸也も得点をあげるなど、サービスエースは10本決めた。今シーズン強化してきたサーブ&ブロックが機能し、千葉監督は「やってきたことを信じて、守りに入らずどれだけ貫けるかが大事なので。気を抜かずにいきたいです」と力強く意気込んだ。

 

 翌日は東レにストレート負けを喫したものの、ファイナル4進出圏内となる4位をキープ。18日(土)、19日(日)は3位のパナソニック戦と負けられない戦いが続く。昨季は5位に終わり、あと一歩で逃した舞台へ。チームスタイルを徹底し、その切符をつかみとる。

 

 

勝利の瞬間、感情を爆発させる堺の選手たち。ファイナル4進出へ、一丸となって戦う

 

文・写真/田中風太

 

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