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春高2025

豪華な顔ぶれなのに勝てなかったピアチェンツァ。ボッティ監督がコッパイタリア制覇後に語った優勝の鍵とは

  • コラム
  • 2023.03.25

<現・イタリア代表の両エースを携えるトレンティーノ(コート右)を圧倒。なお、豪快なアタックを繰り出しているのはセッター⓺ブリザール>

 

準決勝、決勝でいずれもストレート勝ち

 

 セッターのアントワーヌ・ブリザール(フランス)を中心にサーブで、相手のアレッサンドロ・ミキエレットとダニエレ・ラビア(ともにイタリア)の両エースへストレスを与え続けると、今季新加入のミドルブロッカー、ロベルランディ・シモン(キューバ)が要所でブロックシャット。攻撃に転じては、レアルがアタック決定率67%(27本中)のパフォーマンスで勝機を手繰り寄せる。セットを奪われないどころか、完勝とも言える内容で、セリエAの1部ではチーム史上初となるタイトルを獲得した。

 

 やがて表彰式を終えて、関係者や報道陣がコートの中に入り乱れ、いたるところで祝福の輪ができた。選手たちはもちろんだが、ボッティ監督の元にもひっきりなしに人が詰めかけ、興奮と感動を分かちあう。指揮官はこのように喜んだ。

 

「私とチームにとって2つ目のトロフィーですから、満足せずにはいられません!! 最善の準備をして臨み、望んでいたものを持ち帰ることができました。携わったスタッフ、選手、そしてクラブの関係者全員に感謝したい。この2日間、選手たちは一生懸命にプレーしました。ピアチェンツァという町にとって、この勝利はとても価値があるものです」

 

<スタンドの一角を真っ赤で陣取った応援団をバックに>

 

タイトル獲得に必要なこと、とは

 

 ファイナル4に臨むにあたり、決して不安要素がなかったわけではない。1週間前のレギュラーシーズン第20節(後半第9節/vs.ルーベ)の試合途中でレアルが負傷に見舞われたのだ。「回復できる見込みはあった」とボッティ監督は明かすが、「2日前までは自分がプレーできるかどうかわかっていなかった」とレアル本人。無事に戦列に復帰すると、決勝ではチーム最多20得点の活躍で、堂々のMVPに輝く。「医師と理学療法士の彼らが奇跡を起こしてくれた」とレアルは感謝した。

 

 シモン、レアル、ルカレリ、ブリザールといった世界トップレベルの選手が並び、今回のコッパイタリア制覇で、リーグの頂点に立つだけの力があることを証明してみせたピアチェンツァ。決勝を戦い終えたあと、優勝の余韻に浸るボッティ監督に聞いてみた。

 

 次なるタイトル獲得に必要なことは何ですか?

 

「Stay Healthy!!」

 

 健康、健全であること。答えは、シンプルだった。

 

<心配されたレアルの復帰は、優勝への追い風となった>

 

(文・写真/坂口功将〔編集部〕)

 

【コッパイタリア2023】

優 勝:ピアチェンツァ(初)

準優勝:トレンティーノ

第3位:ミラノ、ペルージャ

 

=決勝=

ピアチェンツァ 3(25-22,25-17,25-23)0 トレンティーノ

=準決勝=

ピアチェンツァ 3(30-28,25-20,25-22)0 ペルージャ

トレンティーノ 3(33-35,22-25,25-19,25-16,15-9)2 ミラノ

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