世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23シーズンはプレーオフに突入、準々決勝ラウンドが実施中です
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■レギュラーシーズン無敗のペルージャが準々決勝ラウンド2戦目で黒星
[MATCH OF THE ROUND]
◆《準々決勝R第2戦》ミラノ 3–2 ペルージャ
(27-25,25-21,21-25,18-25,15-13)〔現地3/22〕
レギュラーシーズンを22戦無敗で終えたペルージャは、ミラノとのプレーオフ準々決勝ラウンド第1戦はストレート勝ち。だが、第2戦はホームのミラノに2セットを奪われる展開に。そこで第3セットからOPヘスス・エレーラ(キューバ)をカミル・リキリチ(ルクセンブルク)に、OHカミル・セメニウク(ポーランド)をオレイ・プロトニスキ(ウクライナ)に交代すると、そのプロトニスキが連続サービスエースを奪うなど反撃を開始する。
第3セットを取り返し、第4セットも大差で奪ったが、中盤にはミラノのMBマッテオ・ピアノ(イタリア)に連続ブロックシャットを浴びるなど、試合の流れそのものをつかんだほどではない。そして最終第5セットは一進一退の攻防が続く中、10-9からミラノのOHオスニエル・メルガレホ(キューバ)が高い決定力を見せて、11-14とマッチポイントに到達される。ペルージャはそこから2点を奪ったものの、最後はプロトニスキのスパイクアウトで終了。試合を通して精彩を欠き、セリエAではコッパイタリア準決勝に続く今季2敗目を喫した。
<ペルージャのOH⑨ウィルフレド・レオン(ポーランド/右端)は7本のブロックポイントを含む29得点と健闘>
ペルージャのアンドレア・アナスタージ監督は「何とか取り返してフルセットにしたものの、明らかなチャンスをものにできなかった。プレーオフが苦しいものであることを理解しなければ」と戒めつつ、ホームで行われる第3戦へ「お客さんの前で、自信と大きなモチベーションを持って臨みたい」と意気込んだ。
*****
◆《準々決勝R第2戦》ヴェローナ 3–2 ルーベ
(24-26,25-20,20-25,25-23,15-11)〔現地3/22〕
敵地での第1戦をフルセットで制したヴェローナ。今度はホームの声援を背に、またしても激闘を制して歓喜した。OPマキシム・サポズコフ(ロシア)がチーム最多27得点、OHノーモリー・ケイタ(マリ)が20得点をマーク。また、攻撃力の高いルーベに対して最多5本のブロックシャットを決めたMBアレックス・グロズダノフ(ブルガリア)が試合のMVPに選出された。
<ルーベのOP⑨イバン・ザイツェフ(イタリア/手前)に23得点を喫するも、ヴェローナ(コート奥)は勝ちきってみせた>
◆《準々決勝R第2戦》モンツァ 3–1 トレンティーノ
(25-21,25-16,23-25,25-18)〔現地3/22〕
OHアレッサンドロ・ミキエレット(イタリア)とMBマルコ・ポドラスチャニン(セルビア)が胃腸系の問題で登録外、OHダニエレ・ラビア(イタリア)がコンディション不良でベンチスタートとなったトレンティーノはホームのモンツァに計12本のブロックシャットを浴びる。勝利したモンツァはMBトーマス・ベレッタ(イタリア)が6本のブロックポイントをマークしたほか、Sフェルナンド・クレリング(ブラジル)のトスワークもさえた。
◆《準々決勝R第2戦》モデナ 3–2 ピアチェンツァ
(19-25,25-21,22-25,25-21,15-13)〔現地3/22〕
第1戦に続いてフルセットになった第2戦は、アウェーのモデナに軍配が上がる。ピアチェンツァはOHイオアンディ・レアル(ブラジル)が昨季所属した古巣を相手にチーム最多27得点と奮闘するも、これで2連敗。コッパイタリア王者、よもや準々決勝ラウンドで敗退か…!?
<ホームの応援を受けたピアチェンツァだったが…、窮地に立たされた>
++5位決定プレーオフ予備リーグ戦++
◆《第2節》チステルナ 3–0 ターラント
(25-21,25-21,25-17)〔現地3/23〕
ホームのチステルナはOPペータル・ディルリッチ(クロアチア)が最多15得点、OHエフェ・ベイラム(トルコ)が最多5本のサービスエースを含む14得点と続き、ターラントを一蹴。ターラントは誰一人として2桁得点に届かず、苦しいスタートとなった。
<ホームで快勝を収めたチステルナ>
《イタリア・セリエA》
==プレーオフ/準々決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ〇●vs.ミラノ●〇
・ルーベ●●vs.ヴェローナ〇〇
・トレンティーノ〇●vs.モンツァ●〇
・モデナ〇〇vs.ピアチェンツァ●●
※3戦先勝方式・最大5試合
==レギュラーシーズン最終順位表==
1 ペルージャ 65pt(22勝0敗)-
2 トレンティーノ 44pt(14勝8敗)-
3 モデナ 40pt(12勝10敗)-
4 ルーベ 38pt(13勝9敗)-
5 ヴェローナ 37pt(14勝8敗)-
6 ピアチェンツァ 34pt(11勝11敗)-
7 モンツァ 33pt(11勝11敗)-
8 ミラノ 30pt(10勝12敗)-
9 チステルナ 26pt(8勝14敗)-
10 パドヴァ 18pt(7勝15敗)-
11 ターラント 16pt(5勝17敗)-
12 シエナ 15pt(5勝17敗)- ⇒降格決定
※緑色はプレーオフ、赤色は5位決定プレーオフ予備リーグ戦へ
==プレーオフ/準々決勝ラウンド組み合わせ==
・ペルージャvs.ミラノ
・ルーベvs.ヴェローナ
・トレンティーノvs.モンツァ
・モデナvs.ピアチェンツァ
※3戦先勝方式・最大5試合/現地3月19日(ペルージャvs.ミラノのみ18日)からスタート
==5位決定プレーオフ/予備リーグ戦==
…チステルナ、パドヴァ、ターラントがホーム&アウェーの総当たり2回戦を争い、最上位チームが、プレーオフ準々決勝ラウンド敗退4チームと争う5位決定プレーオフへの出場権を獲得する。現地3月16日、チステルナvs.パドヴァからスタート
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
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