別々の道に進む仲間へエール この3年間でいちばん成長したのは…?【春高準優勝 誠英高3年生座談会(後編)】
- 学生
- 2023.03.25
1月の春高で誠英高(山口)を準優勝に導いた3年生のスタメン5人による高校ラストインタビューをお届け。全2回の後編はその好成績の秘けつについて。インターハイ、国体と苦しんだ2大会を経て、浮上のきっかけをつかんだ【前編はこちら】
学びが多かった昨夏のインターハイ準々決勝下北沢成徳戦
――この1年を振り返ると、インターハイではベスト8に入りましたが、国体では2回戦敗退と悔しい結果に。2大会を振り返るといかがでしょうか?
岩城 まず、このメンバーは1年生からコートに立たせてもらっていたので、自分たちの代で結果を残さないとやばいな、という思いがありました。その思いで頑張っていました。
北窓 自分でもすごく頑張ったな、と思うくらいで、自分たちの中でインターハイまでがピークだったと感じています。インターハイでは常に全国の上位にいるチームと初めて戦って(準々決勝、対下北沢成徳高〔東京〕)、全国上位のほんとうの強さを知りました。
田川 自分のスパイクに比べて相手の高さやパワーが全然違ったので、今までやってきたことでは足りないと感じました。
北窓 負けたときはみんなすごく悔しがっていて、練習を頑張ろうという雰囲気になっていましたが、そこから空回りしちゃって(笑) インターハイ後の皇后杯中国ブロックラウンドで負けて、そこからチーム全体の雰囲気がおかしくなって。ズルズルと負け癖がつき、国体も負けてしまいました。
その後に3年生で一度話し合って、1回リセットしたからこそ春高に向けて頑張ることができたと思います。
――レシーブをはじめ、春高ではインターハイからパワーアップした姿を見せました。その要因は何でしょうか?
北窓 レシーブの練習量は変えていませんが、それまで打ち手の選手が遠慮していたり、3年生に対して弱く打ってしまっていたので、それをやめて、思いきり打ってもらうようにしました。そのおかげもあって、強い打球に慣れていったと思います。
平家 インターハイで成徳(下北沢成徳高)のパワーを経験してから、勝つためには練習からそれと同じぐらいのパワーで打って、レシーブができないと勝てないのではないかと話しました。 そこから、打つ選手、レシーブする選手のどちらも意識が高まったと思います。
北窓 国体が終わった11月ごろには、大学生と練習試合をしても、レシーブが上がる感覚はありました。
そのほかには、スパイクとブロックを徹底して練習しました。ブロックはインターハイの下北(下北沢成徳高)戦でも、九文(九州文化学園高〔長崎〕)戦でもすごくミスが多くて。それから修正しよう、という話になりました。
岩城 自分はライトでプレーしていた時期もあり、そこからミドルブロッカーにポジションが変わったときに、ブロックのミスが目立っていました。ただ、練習で力を入れたことで、それまではブロックを利用されていたのが、だんだん止まったり、後衛とのブロックの関係がうまくできるようになったと思います。
平家 スパイクに関しては、先生(田渕正美監督)から「攻撃力がない」と言われていて。特に二段トスのスパイクが成徳とは全然違っていて、打ちきれていませんでした。そこから相手コートに6人いる中、攻撃側は3人で二段トスを決める練習メニューを考えて、強化することができたのが春高の結果につながったと思います。
北窓 最初は吹かしてばっかりだったよね。
田川 インターハイや国体のころはあまり1回で二段トスが決まることはありませんでしたが、その練習をしたことで、ブロックを利用した打ち方もできるようになって、攻撃力も上がったと思います。
吉村 試合中にセッターがいい状態から攻撃することはあまりないので、そうやって二段トスをスパイカーが打ちきってくれるのは、セッターとしても安心感がありました。