[イタリア22/23]準々決勝R第4戦 トレンティーノが敵地で完勝! 突破いちばん乗り
- 海外
- 2023.04.05
世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23シーズンはプレーオフに突入、準々決勝ラウンドは対戦カードの1つが決着しました
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■モンツァを退け、トレンティーノが準決勝ラウンド進出を決める
[MATCH OF THE ROUND]
◆《準々決勝R第4戦》トレンティーノ 3–0 モンツァ
(25-22,25-20,25-19)〔現地4/2〕
準々決勝ラウンド第2戦で主力選手がコンディション不良に見舞われ、アウェーで星を落としていたトレンティーノ。第3戦で勝利を収め準決勝ラウンド進出に王手を懸けた状態で、再びモンツァへ乗り込んだ。
第1セットはチームのサーブレシーブ返球率61%と磐石の試合運びで先手を奪うと、第2セットは計3本のサービスエース、第3セットは計5本のブロックポイントを上げて、攻守でモンツァを上回る。中でもOHアレッサンドロ・ミキエレット(イタリア)とOPマテイ・カジースキ(ブルガリア)が12得点と並ぶ活躍を披露し、ストレート勝ちを収めた。
<トレンティーノの覇権奪還を託された一人、⑤ミキエレット>
準々決勝ラウンドの全4カードの中で、いちばんに突破を決めたトレンティーノ。Sリッカルド・スベルトーリ(イタリア)は「こうした高いレベルで拮抗した戦いで、準決勝に進出できたことをうれしく思う」と語り、OHダニエレ・ラビア(イタリア)は「ここ最近で最高の試合の一つだったと思います。常に戦い続け、決してあきらめることのない、自分たちの思いが報われた」と喜んだ。
*****
◆《準々決勝R第4戦》ミラノ 3–2 ペルージャ
(25-15,19-25,19-25,28-26,15-13)〔現地4/2〕
セットを先取したミラノだったが第2セット以降はペルージャのサーブに崩され、連続でセットを落とす。それでも第4セットをジュースの末に取りきる粘りを発揮。最終第5セットは序盤でペルージャのOHウィルフレド・レオン(ポーランド)に3連続サービスエースを奪われ勝負あったかに見えたが、10-12からSパオロ・ポッロ(イタリア)のこの試合5本目となるサービスエースを含む3連続得点で逆転に成功。フルセットの末を制して、レギュラーシーズン無敗のペルージャとの勝敗をタイに戻した。
ホームチームが勝利する“内弁慶シリーズ”となっているこのカード、最終第5戦の舞台はペルージャだが…、勝利の女神がほほえむのはどっちだ!?
<ミラノの⑯ポッロはトスだけでなく、個人技でも劇的勝利を演出してみせた>
◆《準々決勝R第4戦》ルーベ 3–1 ヴェローナ
(20-25,25-23,28-26,26-24)〔現地4/1〕
開幕2連敗からの逆転突破を目指すルーベは、「難しいものになる」(Lファビオ・バラーゾ〔イタリア〕)が語る敵地での第4戦へ。セットカウント1-1からの第3セットは先に20-24とセットポイントに到達されるも、OHマーロン・ヤント(キューバ)のアタックとサービスエース2連発を含む4連続得点で同点に。25-26から相手のミスやOPイバン・ザイツェフ(イタリア)のアタックで3連続得点を奪って、このセットを取りきると、続く第4セットも終盤の競り合いを制して勝利した。
「第3セットは何が起こったのでしょうか!? ヤントのサーブが、奇跡のような現象を起こしました!!」(ザイツェフ)
<「スリリングな第3セットを制した。次の試合も同様に白熱したものになる」とルーべのブレンジーニ監督(右から2番目)>
◆《準々決勝R第4戦》ピアチェンツァ 3–0 モデナ
(25-20,25-21,25-20)〔現地4/2〕
ピアチェンツァは試合開始からMBロベルランディ・シモン(キューバ)の効果的なサーブが大当たりし、9-1とモデナを圧倒する出だし。これには「すぐに相手を困難に陥れることができた」とOHリカルド・ソウザ(ブラジル)は振り返り、その後も優位にゲームを進める。
モデナがラリーに持ち込んでも、Sアントワーヌ・ブリザール(フランス)が意表をつくアタックで心を折り、ピアチェンツァがストレート勝ち。コッパイタリア王者が2連敗から2連勝。激闘のゆくえは、はたして…!?
<スコアラーズテーブル(記録席)に乗っかってボールをつなぐほどのハッスルプレーを見せたピアチェンツァのLレオナルド・スカンフェルラ(イタリア)>
++5位決定プレーオフ予備リーグ戦++
◆《第4節》パドヴァ 3–0 チステルナ
(25-19,25-22,25-23)〔現地4/2〕
ホームのパドヴァはOPドゥシャン・ペトコビッチ(セルビア/3月15日付で退団)に代わって大砲を務めるOPトマッソ・グッツォ(イタリア)が、この日はチーム最多20得点の活躍。常に優勢に立って、ストレート勝ちを収めた。これでパドヴァは2勝1敗(3チームの2回戦総当たりリーグ戦)。
<勢いに乗れば怖いチステルナ(コート手前)をパドヴァははね返した>
《イタリア・セリエA》
==プレーオフ/準々決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ〇●〇●vs.ミラノ●〇●○
・ルーベ●●〇○vs.ヴェローナ〇〇●●
・トレンティーノ〇●〇○vs.モンツァ●〇●●
・モデナ〇〇●●vs.ピアチェンツァ●●〇○
※3戦先勝方式・最大5試合
==レギュラーシーズン最終順位表==
1 ペルージャ 65pt(22勝0敗)-
2 トレンティーノ 44pt(14勝8敗)-
3 モデナ 40pt(12勝10敗)-
4 ルーベ 38pt(13勝9敗)-
5 ヴェローナ 37pt(14勝8敗)-
6 ピアチェンツァ 34pt(11勝11敗)-
7 モンツァ 33pt(11勝11敗)-
8 ミラノ 30pt(10勝12敗)-
9 チステルナ 26pt(8勝14敗)-
10 パドヴァ 18pt(7勝15敗)-
11 ターラント 16pt(5勝17敗)-
12 シエナ 15pt(5勝17敗)- ⇒降格決定
※緑色はプレーオフ、赤色は5位決定プレーオフ予備リーグ戦へ
==プレーオフ/準々決勝ラウンド組み合わせ==
・ペルージャvs.ミラノ
・ルーベvs.ヴェローナ
・トレンティーノvs.モンツァ
・モデナvs.ピアチェンツァ
※3戦先勝方式・最大5試合/現地3月19日(ペルージャvs.ミラノのみ18日)からスタート
==5位決定プレーオフ/予備リーグ戦==
…チステルナ、パドヴァ、ターラントがホーム&アウェーの総当たり2回戦を争い、最上位チームが、プレーオフ準々決勝ラウンド敗退4チームと争う5位決定プレーオフへの出場権を獲得する。現地3月16日、チステルナvs.パドヴァからスタート
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
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