フィリップ・ブラン男子日本代表監督 意気込み全文「最大の望みはパリ行きの切符を獲得すること」
- 日本代表
- 2023.04.07
各ポジションの選手へ指揮官の期待
チーム内の役割別により具体的に見ていきましょう。まずはセッターです。
関田誠大さんは、近年大きな経験を積み重ねてきました。彼は成長し続けています。経験とリーダーシップの確かな深津旭弘さんと、昨年チームメンバーだった大宅真樹さんから、関田さんのより最適な相棒を見いださなければなりません。
若手有望選手として山本龍さんを選出しました。昨年12月に一緒に練習しましたが、素晴らしい戦術的可能性を見せてくれました。永露元稀さんは昨年もチームメンバーでしたが、その成長を確認しなければなりません。プレーオフ中にウルフドッグス名古屋での成長を注視したいと思います。
次にオポジットです。
西田有志さんは(世界選手権の)フランス戦で非常にレベルの高い活躍をしました。彼は少々複雑なVリーグシーズンを過ごしましたが、すぐにポテンシャルを完全に取り戻し、私たちをトップへと導いてくれると確信しています。
宮浦健人さんは西田さんのバックアップですが、西山大翔さんにも興味があります。ビデオで拝見したり、彼の監督(ティリ・ロラン〔パナソニックパンサーズ〕)からの報告を聞いたりする限り、大きく成長しています。2枚替えの際に非常に役立つであろう身体的な資質や、アタック、ブロック、サーブの資質を備えています。
そして、ミドルブロッカーです。
小野寺太志さんと山内晶大さんは世界選手権で日本チームのミドルブロッカーでした。山内さんは2022シーズンでとてもよかったですが、今シーズンはさらに一歩前進すると確信しています。小野寺さんの目標は攻撃力を高めることです。
髙橋健太郎さんはチームに戻り、身体的インパクトとブロックでのパフォーマンスを強化していくでしょう。
村山豪さんとエバデダン ラリーさんはこのポジションのフィジカル基準を完全には備えていないとしても、チームの一員としての資質を持っていることを所属チームで示しています。
麻野堅斗さんはこの冬、レベルの高い技術力と精神力を私に見せてくれました。しかし、左利きのミドルブロッカーを高いレベルでプレーさせるには多くの時間を要しますので、じっくり見極めたいと思います。
ミドルブロッカーは若手有望選手の育成が必要なポジションです。そのためにはBチームが不可欠であり、若い選手たちがこのポジションで成長を実現させてくれることを期待しています。
次にアウトサイドヒッターです。
キャプテンの石川祐希さんはイタリアで素晴らしいシーズンを過ごしています。彼は試合のリーダーになるだけでなく、ロッカールームでもリーダーになるでしょう。コンデイションを整え、代表チームでの大会復帰をうまく調整する必要があります。
髙橋藍さんもパドヴァで非常にいいシーズンを過ごし、彼のパフォーマンスは一歩前進しました。
大塚達宣さんと高梨健太さんは2022年、彼らのバックアップで、クラブチームではVリーグのシーズンが好調でした。
富田将馬さんはサーブレシーブの質のよい選手で、常に高い評価をしています。
甲斐優斗さんはアウトサイドヒッターのポジションにおいて、この冬、飛躍的な進歩を遂げました。彼は決断力があり、新しい技術を素早く取り入れる力があります。アウトサイドヒッターのポジションでも、2枚替えでも使える可能性があります。
これからの2ヵ月間、もし彼が成長を続けるなら、Aチームでの一時的な起用も考える必要があるでしょう。Bチームでプレーしなければならない場合、このポジションでの経験があり、レシーブの質の高い選手と(対角を)組むべきです。
そして、リベロです。山本智大さんと小川智大さんは代表チームの2人のリベロです。
築城(井手)智さんはベルリンのクラブチームで素晴らしいシーズンを過ごしました。欧州チャンピオンズリーグで強力なサーブを受けた経験があります。
高橋和幸さんは非常にポテンシャルが高く、備一真さんはVリーグでサーブレシーブ賞を受賞しました。彼らでリベロチームを構成します。
ご静聴ありがとうございました。
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