2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN(V1女子)も残すところあとわずか。V・ファイナルステージに突入し、先週末はファイナル4の4試合が行われた。熱闘の末に、V・レギュラーラウンドを1位通過した東レアローズが2連勝でファイナル進出を決め、3位通過だった昨シーズン女王の久光スプリングスは2連敗を喫し、ファイナルを逃すこととなった。
4月22日(土)にファイナルの舞台で東レと対戦する、その相手候補は現在1勝1敗の2チームに絞られた。V・レギュラーラウンド2位通過の埼玉上尾メディックスと、4位通過だったNECレッドロケッツ。4月15日(土)にスカイホール豊田(愛知県)で両者が激突し、シンプルに勝利したチームがファイナルへの切符を手にする。同日はその前に、東レ対久光も行われる。
埼玉上尾は8日(土)のファイナル4初戦で久光とフルセットを演じ、辛くも勝利を手にした。失ったセットは相手のペースだったが、獲得したセットはギリギリの競り合いでものにするという、粘りを発揮して5セット目へ。すると最終セットでは、スタートダッシュを決めて鮮やかなフィニッシュを決めた。大久保茂和監督は試合後「相手は(それまで)9連勝中と好調で、予想以上にタフなゲームになった。我々が強かったのは、気持ち。ストレスフルな状況で自分を信じきれていた。ファイナルセットは伸び伸びプレーできていた」と振り返った。
翌9日(日)の東レ戦では1、2セット目の競り合いを落として力尽きたが、次に向けて早々にチームは切り替えを行い、勝負の週末に備えている。
NECは逆にファイナル4初戦、東レとの試合でつまずいて敗れたが、翌日の久光戦では厳しいプレッシャーに負けず、セッター澤田由佳を中心に切り返しから攻撃を組み立てて得点。第1セットは久光を13点に抑えると、そのあと徐々にリズムを取り戻した相手にも譲らず、ストレートで勝負を決めた。このカードは、今季V・レギュラーラウンドにおいては久光の3戦全勝だったが、NECが大事な試合をものにした。「オフェンスはまだまだ上げていけるところがあると感じている」と金子隆行監督。なお今季、埼玉上尾とNECの対戦成績はV・レギュラーラウンドにおいて埼玉上尾が2勝1敗と勝ち越している。
ごく簡単に比較すると、埼玉上尾はサーブレシーブがよく、ミドルブロッカーの攻撃力が持ち味である一方、NECはサーブが強く、ラリーからの切り返しで高い得点力を誇っている。まずはNECが武器であるサーブを機能させられるか、埼玉上尾はサーブレシーブでふんばれるか。これらが最初のポイントとなるのではないだろうか。
V1女子試合結果一覧(3/26終了時点)
V1女子順位表(3/26終了時点)
順位 | チーム | 試合数 | 勝 | 負 | ポイント | 勝率 | 得セット | 失セット | セット率 |
1 | 東レ | 33 | 26 | 7 | 73 | 0.79 | 89 | 46 | 1.93 |
2 | 埼玉上尾 | 33 | 24 | 9 | 70 | 0.73 | 78 | 40 | 1.95 |
3 | 久光 | 33 | 24 | 9 | 69 | 0.73 | 82 | 47 | 1.74 |
4 | NEC | 33 | 23 | 10 | 73 | 0.70 | 81 | 42 | 1.93 |
5 | JT | 33 | 23 | 10 | 67 | 0.70 | 83 | 47 | 1.77 |
6 | デンソー | 33 | 14 | 19 | 44 | 0.42 | 56 | 67 | 0.84 |
7 | 日立Astemo | 33 | 14 | 19 | 42 | 0.42 | 58 | 71 | 0.82 |
8 | トヨタ車体 | 33 | 14 | 19 | 39 | 0.42 | 53 | 73 | 0.73 |
9 | PFU | 33 | 12 | 21 | 36 | 0.36 | 50 | 76 | 0.66 |
10 | KUROBE | 33 | 10 | 23 | 28 | 0.30 | 45 | 82 | 0.55 |
11 | 岡山 | 33 | 9 | 24 | 33 | 0.27 | 53 | 80 | 0.66 |
12 | 姫路 | 33 | 5 | 28 | 20 | 0.15 | 31 | 88 | 0.35 |
※勝利数、ポイント、セット率、得点率の順に高いチームが上位
※P=ポイント、得S=得セット、失S=失セット、S率=セット率
V1女子順位推移表(3/26終了時点)