2022-23 V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN(V1女子)の頂点を決めるファイナルは、東レアローズとNECレッドロケッツによる1戦方式で行われる。4月22日(土)、舞台は国立競技場代々木第一体育館(東京都渋谷区)。
東レは今季V・レギュラーラウンドを首位で通過し、V・ファイナルステージ ファイナル4では4月8日(土)、9日(日)に連勝して、早々とファイナル4の1位通過すなわちファイナルへの進出を決めていた。15日(土)は久光スプリングスに敗れたものの、後ろを振り返ることなくファイナルにすべてを懸ける。
対するNECはV・レギュラーラウンドを4位と苦しみながら通過したあと、ファイナル4の初戦では東レにストレートの完敗。続く2戦目は立て直して久光を退け、最終日に埼玉上尾メディックスと「勝ったほうがファイナル進出」という舞台で激突した。この試合では2セットを先取し、続く第3セットを落としたが、金子隆行監督が「自分たちがどれだけ我慢強く戦えるか、がカギを握ると感じていた」と振り返ったように、競り合いとなった第4セットを2点差でもぎ取って勝利をつかんだ。
東レは2011/12シーズン、NECは2016/17シーズン以来の優勝に挑む。両者は昨年末の皇后杯全日本選手権大会の決勝でも対戦しており、その際はNECが持ち味とするサーブで先手を奪うと、結果的に3-1で勝利し優勝を飾っている。東レとしては今季、Vリーグ日本記録賞(最多得点部門)を更新した石川真佑と、身長198cmのヤナ・クランの両エースを軸に、全体的に底上げを果たし、粘りのディフェンスから厚みの増した攻撃でリベンジを狙う。
ここ最近、特に東レは優勝まであと一歩というところで涙をのんできた。昨年末の皇后杯だけではなく、2021年の同大会でも決勝で久光に惜敗。2020-21シーズンのV1女子では最後でJTマーヴェラスに敗れ準優勝、昨季はファイナル3で屈し3位に終わっている。昨年の第70回黒鷲旗全日本選抜大会では優勝を飾ったが、石川ら日本代表選手は不在だったため、やはり全員で頂点をつかみ取りたい思いは強い。
NECも、昨年の皇后杯こそ勝ち取ったもののリーグ優勝からは遠ざかっており、日本代表で主将を務める古賀紗理那を中心に気合い十分。平均的にレベルの高いサーブで有利な状況をつくり出し、ネット際では島村春世や山田二千華ら世界レベルのミドルブロッカー陣が立ちはだかる。
いずれにしても、残すは1戦。それぞれが持てる力を結集させ、総合力でぶつかり合うことで、歴史に残る名勝負が展開されることを期待したい。
V1女子ファイナル4 星取表(4/15終了時点)
V1女子試合結果一覧(3/26終了時点)
V1女子順位表(3/26終了時点)
順位 | チーム | 試合数 | 勝 | 負 | ポイント | 勝率 | 得セット | 失セット | セット率 |
1 | 東レ | 33 | 26 | 7 | 73 | 0.79 | 89 | 46 | 1.93 |
2 | 埼玉上尾 | 33 | 24 | 9 | 70 | 0.73 | 78 | 40 | 1.95 |
3 | 久光 | 33 | 24 | 9 | 69 | 0.73 | 82 | 47 | 1.74 |
4 | NEC | 33 | 23 | 10 | 73 | 0.70 | 81 | 42 | 1.93 |
5 | JT | 33 | 23 | 10 | 67 | 0.70 | 83 | 47 | 1.77 |
6 | デンソー | 33 | 14 | 19 | 44 | 0.42 | 56 | 67 | 0.84 |
7 | 日立Astemo | 33 | 14 | 19 | 42 | 0.42 | 58 | 71 | 0.82 |
8 | トヨタ車体 | 33 | 14 | 19 | 39 | 0.42 | 53 | 73 | 0.73 |
9 | PFU | 33 | 12 | 21 | 36 | 0.36 | 50 | 76 | 0.66 |
10 | KUROBE | 33 | 10 | 23 | 28 | 0.30 | 45 | 82 | 0.55 |
11 | 岡山 | 33 | 9 | 24 | 33 | 0.27 | 53 | 80 | 0.66 |
12 | 姫路 | 33 | 5 | 28 | 20 | 0.15 | 31 | 88 | 0.35 |
※勝利数、ポイント、セット率、得点率の順に高いチームが上位
※P=ポイント、得S=得セット、失S=失セット、S率=セット率
V1女子順位推移表(3/26終了時点)