[イタリア22/23]準決勝R第4戦 ヤント覚醒のルーベがミラノに逆転勝ちでタイに戻す
- 海外
- 2023.04.24
世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23シーズンのプレーオフは準決勝ラウンドが大詰めです
(Photo:legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ
■ルーベ逆転勝利の立役者は最多26得点のヤント。「最後の1球まであきらめずに戦った」
[MATCH OF THE ROUND]
◆《準決勝R第1戦》ルーベ 3–0 ミラノ
(25-17,25-22,25-17)〔現地4/13〕
◆《準決勝R第2戦》ルーベ 2–3 ミラノ
(18-25,25-20,21-25,25-21,9-15)〔現地4/16〕
◆《準決勝R第3戦》ルーベ 0–3 ミラノ
(23-25,18-25,24-26)〔現地4/19〕
◆《準決勝R第4戦》ルーベ 3–2 ミラノ
(23-25,18-25,25-19,25-22,15-7)〔現地4/22〕
先に2勝して、第4戦を戦うためにホームへ帰ってきたミラノが圧倒的有利な状況。そうして第1セットを取りきったミラノは、第2セット序盤でOH石川祐希(日本)が4連続サービスエースを決めるなど一気に流れをつかみ、大差でこのセットを獲得。ついに決勝ラウンド進出に王手をかける。
だが、7度のリーグ優勝を誇るルーベも黙っていない。第3セットはOHアレクサンダル・ニコロフ(ブルガリア)の決定力が光って獲得すると、第4セットからOHマーロン・ヤント(キューバ)がギアチェンジ。11-14から3連続得点をマークして同点にすると、24-22から最後はサービスエースを決めて、フルセットに持ち込む。最終第5セットもヤントが序盤でエースを奪うと、OPイバン・ザイツェフ(イタリア)の豪快なアタックや「追い込まれたときこそ、最適な要素を見つける」というMBシモーネ・アンザーニ(イタリア)のブロックポイントが光り、ルーベが逆転勝利を収めた。
<波に乗れば手がつけられなくなるのは“鳥人”らしさ? ㉓ヤントの爆発が勝利の鍵となった>
試合のMVPは第3戦の6得点が嘘のように復活し、3本のサービスエースを含む26得点をマークしたヤント。「最後の1球まであきらめずに戦ったことに、とても満足しています」と語り、ホームで行われる最終第5戦へ「多くの観客の前が集まるでしょう」とファンに応援を呼びかけた。
*****
◆《準決勝R第1戦》トレンティーノ 3–0 ピアチェンツァ
(25-23,25-22,25-18)〔現地4/13〕
◆《準決勝R第2戦》トレンティーノ 3–1 ピアチェンツァ
(25-19,25-22,20-25,25-20)〔現地4/16〕
◆《準決勝R第3戦》トレンティーノ 0–3 ピアチェンツァ
(23-25,22-25,20-25)〔現地4/19〕
◆《準決勝R第4戦》トレンティーノ 0–3 ピアチェンツァ
(21-25,23-25,23-25)〔現地4/22〕
不屈の闘志が、コッパイタリア王者の武器だ。準決勝ラウンドで開幕2連敗を喫したピアチェンツァだったが、第3戦に続いて、第4戦もストレート勝ちを収める。OHイオアンディ・レアル(ブラジル)が最多17得点をマーク、MBロベルランディ・シモン(キューバ)が13得点、OPユーリ・ロマノ(イタリア)が12得点と続いた。
「素晴らしい勝利を手にしたが、実のところ、まだ何も成し遂げていない。気を抜かず、そして最後の一歩を踏み出したい」とシモン。準々決勝ラウンドも2連敗から3連勝で突破しており、その再現を目指す。
<トレンティーノの攻撃力が決して低いわけではない。ピアチェンツァ(奥)のはねかえす力が強いのだ>
++5位決定プレーオフ グループ戦++
…プレーオフ準々決勝ラウンド敗退4チーム(ペルージャ、モデナ、ヴェローナ、モンツァ)と、5位決定プレーオフ予備リーグ戦を制したパドヴァの5チームによって争われる。1回戦総当たりのグループ戦を行い、その上位4チームが決勝トーナメントに進出。勝者には来季のCEVチャレンジカップ出場権が与えられる
◆《第3節》ペルージャ 3–2 ヴェローナ
(25-15,24-26,22-25,25-14,15-6)〔現地4/22〕
第2セットでがくりとアタック決定率を落としたペルージャは第3セットからSシモーネ・ジャネッリ(イタリア)をSグレゴル・ロプレト(スロベニア)に交代するも、セットを落として万事休す。しかし第4セットからジャネッリが戻って立て直したほか、キャプテンのOHウィルフレド・レオン(ポーランド)がフル出場で、6本のサービスエースと4本のブロックポイントを含む19得点の活躍。フルセットを制してペルージャが2勝目を手にした。
<シーズン佳境に入り、肩に不安を抱える⑨レオンだが攻守で大車輪の活躍>
◆《第3節》モンツァ 3–0 パドヴァ
(25-21,25-21,25-22)〔現地4/22〕
ホームのモンツァは第1、第2セットと優位に試合を進めると、第3セットは開始時から投入されたOPジェルジ・グロゼル(ドイツ)が7得点をあげて、きっちりとストレート勝ちを収める。敗れたパドヴァは第1節と同様に、誰一人として2桁得点をマークできず。OH髙橋藍(日本)は9得点で、第3セットはベンチに下がった。
<「パドヴァ戦では100%の力を発揮したい」と語っていたモンツァのOPアーサー・シュワーツ(カナダ)が13得点で有言実行のMVP>
《イタリア・セリエA》
==プレーオフ/準決勝ラウンド対戦表==
・ルーベ〇●●〇vs.ミラノ●〇〇●
・トレンティーノ〇〇●●vs.ピアチェンツァ●●〇〇
※3戦先勝方式・最大5試合
==プレーオフ/準々決勝ラウンド勝ち取り表==
・ペルージャ〇●〇●●vs.ミラノ●〇●〇〇
・ルーベ●●〇〇〇vs.ヴェローナ〇〇●●●
・トレンティーノ〇●〇○vs.モンツァ●〇●●
・モデナ〇〇●●●vs.ピアチェンツァ●●〇〇〇
==5位決定プレーオフ グループ戦/順位表(第1節終了時点)==
1 ペルージャ 5pt(2勝0敗)
2 モンツァ 5pt(2勝1敗)
3 ヴェローナ 4pt(1勝1敗)
4 パドヴァ 2pt(1勝2敗)
5 モデナ 2pt(0勝2敗)
==5位決定プレーオフ予備リーグ戦/最終順位表==
1 パドヴァ 9pt(3勝1敗)→5位決定プレーオフ進出
2 チステルナ 6pt(2勝2敗)
3 ターラント 3pt(1勝3敗)
==レギュラーシーズン最終順位表==
1 ペルージャ 65pt(22勝0敗)-
2 トレンティーノ 44pt(14勝8敗)-
3 モデナ 40pt(12勝10敗)-
4 ルーベ 38pt(13勝9敗)-
5 ヴェローナ 37pt(14勝8敗)-
6 ピアチェンツァ 34pt(11勝11敗)-
7 モンツァ 33pt(11勝11敗)-
8 ミラノ 30pt(10勝12敗)-
9 チステルナ 26pt(8勝14敗)-
10 パドヴァ 18pt(7勝15敗)-
11 ターラント 16pt(5勝17敗)-
12 シエナ 15pt(5勝17敗)- ⇒降格決定
※緑色はプレーオフ、赤色は5位決定プレーオフ予備リーグ戦へ
〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕
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