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連日躍進の筑波大 身長210㎝の牧大晃がクレクから学んだこと 来年度日本代表復帰への糧に【第71回黒鷲旗】

第71回黒鷲旗全日本男女選抜大会は5月2日(火)に大会2日目を迎え、丸善インテックアリーナ大阪(大阪府)で男女ともにグループ戦が行われた。筑波大の牧大晃は、バルトシュ・クレクを擁するウルフドッグス名古屋に、高いポテンシャルを見せつけた

 


牧 大晃(筑波大)

 

 身長210㎝の大きな体で、牧はチームを背負う覚悟を見せた。2022-23シーズンのVリーグ王者・WD名古屋との一戦は、1-1の第3セット中盤まで競り合う展開に。前日にストレート勝ちを挙げたVC長野トライデンツ戦に次ぐ、連日のVリーグチーム撃破の予感が漂っていた。

 

【結果一覧】5月2日までのグループ戦の試合結果

 

 15-15で追いつくと、相手の強打をリベロ木村祐真が倒れこみながらレシーブ。審判台付近まで飛んだボールにセッター中西健裕がアンダーハンドトスで食らいついた。アタックライン付近に上がったボールに牧は迷わず踏み込むと、力強く打ち込んだ。
「頑張ってつないでくれたボールを(中西)健裕さんがいいところに持ってきてくれたので、思いきり打つしかありませんでした。そこで逃げて、切り返されるよりも、攻めて点を取るのが大事だと思ったので。思いきり勝負しました」

 

 その後も強烈なスパイクをたたきこみ、21-19とリードを広げたが、相手のサーブから崩され、23-25で惜しくも敗戦。「試合の途中で健裕さんに『トスを集めるよ』と言われたので。決めきらないといけなかったです」と悔やんだが、高きポテンシャルを見せつけた。

 

「最後に点を決めきれる選手」を目標に掲げるなか、これほどの見本はないだろう。相手のオポジットは、世界最高峰プレーヤーであるクレク。マッチアップするシーンもあり、そのすごみを間近で感じられた。

 

「高さだけじゃなくて、長いコースやインナーに打ったり。ブロックに当てたりと、そういうところで技術の差を感じました。自分も参考にしないといけないと思います」

 

 目に焼き付けたのはプレーだけではない。「終盤でも自分の強さを出せるような忍耐力であったり、気力をもっとつけていかないと思います」と得るものは多かった。

 


クレクの脇を抜き、スパイクを決めた牧

 

 

 そのクレクは「彼は天賦の才能を持っていると思いますので、今日はたくさん点を取ることができた。非常にいい点を持っていると思います」と言いながらも、「素晴らしい未来が待っていると思いますが、一生懸命しないといい未来は約束されていないと思います」と優しい眼差しでエールを送った。

 

 昨年度は大学1年生で日本代表に初選出された牧だが、今年度はメンバー外。「選ばれなかったのは自分の実力が足りない。筑波大でもっと鍛えて、次の代表に選ばれることを目標にやっていきたい」と語るだけに、そのヒントがたくさん詰まった一戦となった。

 

 5月3日の大会3日目は、グループ戦突破を目指して13時より東山高(京都)と戦う。

 

筑波大 1-2 ウルフドッグス名古屋
(20-25, 25-20, 23-25)

 

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