V1女子の久光スプリングスは、2022-23シーズンで引退する6選手の引退セレモニーマッチを、完成したばかりのサロンパスアリーナ（佐賀県鳥栖市）で5月14日（日）に開催した。なおアリーナの一般開放スタート（グランドオープン）は7月6日（木）の予定。
ファンクラブ会員が参加しての感謝祭が行われたあと、一般の観客も続々と新アリーナへ。ほとんどの来場者にとって初めてとなる会場には、1000人あまりが詰め掛けた。
試合は25点1セットマッチで行われ、引退する今村優香、白澤明香里、池谷優佳の3人は「TOSU BLUE」に、井上美咲、石井優希、戸江真奈は「SAGA BLUE」に分かれて対戦。空中での駆け引きやレシーブでの反応、仲間たちと息の合ったコンビネーションなど、数々の好プレーが展開され、シーソーゲームの末に25-22でSAGA BLUEが勝利すると、会場は万雷の拍手に包まれた。
試合後には引退セレモニーが行われた。花束を渡された6人がそれぞれ思いのこもったあいさつを述べ、涙と笑顔で記念撮影。多くのファンに見守られながら、コートをあとにした。
■引退選手コメント
石井優希
「たくさんの方に支えられて、24年間のバレー人生を終えることができてすごく幸せ者です。大きなケガをせずに、今日この1セットの試合まで戦いれたことだけは、ほんとうに自分を誇りに思います。久光スプリングスをはじめ、スポンサーの方や恩師、家族、そしてファンの皆さまにたくさん感謝し、これからは違う場でも恩返ししていけるようにステップアップして頑張りたいと思います」
戸江真奈
「小学校1年生から始めて22年間、どの瞬間を切り取っても素晴らしいメンバーと指導者に恵まれ、私のバレーボール人生はほんとうに幸せでした。今まで私のバレーボール人生で関わってくれたすべての皆さまの応援があったから、こんなに長く続けられました。これからは違う形になりますが、少しずつ今までの恩返しをしながら、私らしく天真爛漫に元気で明るく生きていきたいと思います」
今村優香
「終わって何を話そうか考えていましたが、あまり言葉が出てこず、何て言えばいいのかわかりません。でもこうやってファンの皆さまの前で、素敵な環境の中で試合ができて、最後終えられたことは私のバレー人生でいい締めくくりになったと思います。たくさん、バレーを通して出会えた人たちがいて、今の私があると思っています。ほんとうにいいバレーボール人生でした」
井上美咲
「移籍してきた当初から、皆さんが温かく迎えてくださってほんとうにありがたかったです。3年間を通して久光のチームやファンの方々から、いろいろな温かさを感じることができました。今シーズンから声出し応援が可能になり、そういう声が私を勇気づけてくれました。久光でバレーができて、この久光スプリングスで引退できてほんとうに幸せなバレーボール人生でした」
池谷優佳
「3シーズンという短い間でしたが、皇后杯やVリーグの優勝という経験をさせてもらえたことはほんとうに光栄に思います。3年間悩み続けましたが、特にこの1年間は選手である前に人として、会場に来てくださる皆さまに勇気や感動を与えられたらいいな、という気持ちで最後まで挑んでいたつもりです。これからも私らしい選択をまた応援していただけたらうれしいです」
白澤明香里
「約3年間、ここで過ごした時間はほんとうに宝物でした。ここで出会った仲間も、応援してくださった皆さんも、支えてくださったすべてがほんとうに大きなものになりました。私の初めて描いた夢はプロバレーボール選手でした。今ここでプロバレーボール選手として立てていること、ほんとうに誇りに思います。今日くらいは自分に『頑張ったよ、お疲れさま』と言ってあげたいです」
左から池谷、白澤、石井、今村、井上、戸江
【バレー】石井優希が引退「いつまでもスプリングスファミリー」笑顔と涙で締めくくる