東レを退団した石川真佑がイタリア・フィレンツェに加入「強い覚悟を持ってプレーしたい」
- SV女子
- 2023.05.22
2022-23シーズン限りで東レアローズを退団した石川真佑が、5月22日(月)にオンライン記者会見を行った。博報堂DYスポーツマーケティングとのマネジメント契約、ミズノ(株)とのミズノブランドアンバサダー契約に加え、イタリア・セリエAのイル・ビゾンテ・フィレンツェへの加入を発表。背番号は下北沢成徳高(東京)3年生時、そして日本代表でも背負う4番に決めた
オンライン記者会見に臨んだ石川【©博報堂DYスポーツマーケティング】
鋭い眼差しの石川は、落ち着いた口調で決意を述べた。会見中、何度も繰り返したのが「覚悟」という言葉だった。
「来シーズン、フィレンツェに移籍することになりました。初めてで不安なことがたくさんありますが、イタリアでプレーすることは簡単なことではないですし、強い覚悟を持ってプレーしていきたいです。来シーズン、コートに立って活躍できるようにしっかり頑張っていきたいと思います」
海外移籍への思いが強まったのは、10位に終わった2021年の東京2020オリンピック後だ。「東京オリンピックで最後に勝てなかった。いろんなチームと試合をする中で自分のプレーはまだまだだと思いました。高いレベルでプレーして、自分自身のレベルもアップしていけたら」。周囲には相談せず「海外でやりたい思いが強かったので」と自らの意志で道を決めた。
世界トップリーグの一つであるトルコリーグも候補にあったが、「トップの選手がたくさんいて、いろんな選手を見て学べると思う。プレーしたい思いが強かったです」とイタリアリーグへの移籍を決断。「トップのチームにいきたい気持ちもありましたが、私自身がコートに立ってプレーしたい。まずはしっかり活躍できるようにやっていきたい」と、フィレンツェにサインした理由を話した。
ミラノに所属する兄の石川祐希と同じイタリアでのプレー。「同じ国にいるので、わからないことがあれば聞けます」と言いながらも、「一人の選手としてやっていくので、兄がいるから行きたいという思いではなく、まずはしっかりイタリアでプレーすることが一番です」ときっぱり。ただ、「英語をしっかり勉強したほうがいい」という兄からのアドバイスは胸に刻んだ。
日本にはない高さの選手たちに対し、武器にしたいのはサーブ。さらに「サイドの選手はディフェンス、オフェンスは安定していかないといけないと思っているので」と東レ時代と変わらず、オールランドな活躍を目指す。
「日本と違って高さとパワーがあるので、今までやってきたことがどれだけ通用するか。通用しなかったところは自分の中で答えを見つけて成長できれば」という思いは、その先の大きな目標を実現するためだ。
「イタリアでプレーして、(来年は)日本に帰ってきてオリンピックへ。私自身が少しでも成長して帰ってくるのが一番ですし、海外で学んだことをしっかり日本代表でも発信して、さらにチームが強くなっていけばいいなと思っています」
5月30日(火)から地元・愛知(日本ガイシホール)で行われるネーションズリーグで日本代表としての戦いがスタート。さらに成長した姿で、イタリアの地に乗り込む。
【関連記事】
敗戦に涙する石川真佑を抱きしめた井上奈々朱「いちばんにはお疲れさまと伝えたくて」
東レが2年ぶりの優勝 V1女子V・レギュラーラウンドの順位と個人賞(一部)が決定