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春高2025

[イタリア22/23]トレンティーノが8季ぶりV!! ルーベ3連覇を阻止

  • 海外
  • 2023.05.29

 

世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23シーズンは全日程が終了しました。スクデット(リーグタイトル)を手にしたのは…、トレンティーノ!!

(Photo:legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ

 

 

■最後はストレート勝ち。トレンティーノが手負いの“ヤング”ルーベを下し、5度目の戴冠

 [MATCH OF THE ROUND]

◆《決勝R第1戦》トレンティーノ 31 ルーベ

(25-23,23-25,25-23,25-17)〔現地5/1〕

◆《決勝R第2戦》トレンティーノ 23 ルーベ

(21-25,15-25,25-19,25-23,15-17)〔現地5/4〕

◆《決勝R第3戦》トレンティーノ 30 ルーベ

(25-17,25-20,25-16)〔現地5/7〕

◆《決勝R第4戦》トレンティーノ 13 ルーベ

(18-25,25-27,25-20,16-25)〔現地5/12〕

◆《決勝R第5戦》トレンティーノ 30 ルーベ

(25-20,25-20,25-19)〔現地5/17〕

 波乱に満ちたセリエAの2022/23スーペルリーガ、その頂上決戦は3連覇を目指す盟主ルーベと、近年は優勝まであと一歩が遠いトレンティーノの対戦となった。ともに準決勝ラウンドは最大5試合を戦っており、条件は同じ。そして決勝ラウンドでも、死力を尽くす戦いが繰り広げらた。

 

 第1戦はホームのトレンティーノがOPマテイ・カジースキ(ブリガリア)がチーム最多22得点の活躍で先勝。続く第2戦ではトレンティーノのMBウォウト・デヒアー(ベルギー)がブロックポイント、サービスエースいずれも3本を含む11得点と攻守で大車輪の活躍を見せるが、ここではホームのルーベに軍配。フルセットの試合はMBバルテレミ・シネニエズ(フランス)がチーム最多18得点、とりわけアタック決定率89%(19本中)のパフォーマンスが光った。

<ルーベは入団1年目の若手OHアレクサンダル・ニコロフ(ブルガリア/奥右)が奮闘

 

 第3戦はルーベの大黒柱OPイバン・ザイツェフ(イタリア)の負傷退場もあり、トレンティーノがストレート勝ちを収める。だが、これで屈するルーベではない。第4戦はザイツェフ不在のなか、若手主体で戦うと、OHマーロン・ヤント(キューバ)が驚異のサービスエース7本を含む24得点の大暴れで、勝敗をタイに戻してみせた。

 

 今季のリーグを象徴するかのような拮抗した展開となったファイナル。最終第5戦はトレンティーノのホーム「BLMグループアリーナ」で決着のときを迎えた。試合は序盤から堅守が機能し、第1セットだけで5本のブロックポイントをマークしたトレンティーノが先取に成功。続く第2セット、今度はデヒアーの2本を中心にトレンティーノは計5本のサービスエースを浴びせて、いよいよ王手をかける。

<攻守で存在感を放ったトレンティーノのデヒアー(奥中央)

 

 そうして第3セットも出だしでカジースキのサービスエースを含む4連続得点で6-3とリードを築いたトレンティーノが優位に試合を進める。対するルーベはヤントを中心に攻めたてたほか、ジャンロレンツォ・ブレンジーニ監督が積極的にチャレンジを要求し、なんとか流れを引き寄せようとする。だが、中盤でチャレンジの権利を失うと(2度の失敗)、以降はトレンティーノのペースに。17-15、20-16から3連続得点を重ねたトレンティーノは最後、チャンピオンシップポイントからSリッカルド・スベルトーリ(イタリア)がツーアタックを決めて勝利した。

 

 トレンティーノは14/15シーズン以来となる8季ぶり5度目のスクデット獲得。アンジェロ・ロレンゼッティ監督は「いずれにしても素晴らしいシーズンでしたが、やはり最後の勝利はすべてをよしとします。この町とともに、そして、この町のためにチャンピオンになれたことが幸せです」と感無量。またファイナルでは勝利した3試合すべてでMVPに選ばれるなど、シーズンを通して“生きる伝説”であり続けたカジースキは「この2年間はいつもあと一歩のところが続いていましたが、今回はゴールすることができました。トレントでの生活における、最後で最高の出来事となりました」と喜んだ。

 

<カジースキ(右から2番目)は勝利の美酒に酔いしれた

 

<次ページ>石川祐希のミラノが臨んだ3位決定戦の模様

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