男子日本代表は、6月6日(火)から日本ガイシホール(愛知)で行われるネーションズリーグ(VNL)に向け、5月31日(水)に愛知県内で記者会見を行った。来年のパリオリンピック出場のためにも重要な大会。今季イタリアでプレーした石川祐希キャプテン、髙橋藍も今大会から合流し、総力をあげて上位進出を目指す
頼もしいキャプテンが帰ってきた。言葉の締めくくりは「したい」ではなく、「する」。力強い言葉の端々に、石川は今季にかける思いをにじませた。
「今シーズンの最大の目標はオリンピック予選(OQT)なので、そこで出場権を絶対に獲得します」
「このネーションズリーグでは、ファイナルラウンド、そしてベスト4を目指して取り組んでいきます」
そして、2年連続で務めるキャプテンとして「ここにいる14名だけではなくて、今Bチームで合宿している、また合宿していない日本代表全員でこの1シーズンを戦っていきたい」とチーム一丸を強調した。
石川とともに今季イタリアでプレーしたのが髙橋藍。髙橋健太郎からの「(インスタグラムの)フォロワーがものすごく多いので。会場にお客さんを呼んで、バレーボールを人気にしてくれる」という紹介を受け、開口一番に「インスタグラマーの髙橋藍です」と笑顔を見せた。
その後は鋭い表情に変わり、「代表シーズンを通して自分自身が進化していくところを目標にしてやってきました。チームの目標であるパリオリンピック出場をしっかりと決められるように、自分自身も貢献して頑張りたいと思います」と意気込んだ。
イタリアでのシーズンを終え、今月下旬からチームに合流した2人に対し、フィリップ・ブラン監督は期待を寄せる。
「シーズン中だけでも、2人はイタリアという厳しいリーグのなかで常に成長し続けてきたところを見ることができました。
髙橋藍選手はサーブだけでなく、オフェンススキルも高いものを持っていましたし、肉体的にも大きな変化がありました。石川選手はペルージャであったり、トップチームとの試合で非常によい経験を積んで、イタリアのトップの直前までいきました。それぞれがよい経験を積んで帰ってきているので、チームに貢献してくれることを期待しています」
髙橋健太郎が腰、村山豪がヒザの痛みを抱え、村山の代わりに麻野堅斗が合流。アクシデントもあったが、6月1日(木)、2日(金)に予定され、ブラン監督が「石川、髙橋藍の調整の最終段階にあるとも言えます。主力を欠いていても世界のトップレベル。経験を積む非常にいい機会になると思います」というポーランドとの親善試合を経て、いよいよ本番へ臨む。
指揮官は「VNLは世界ランキングを維持、向上するために大事な機会ですし、OQT前の前哨戦として非常に大切な大会。初戦のイラン戦はアジアのトップを維持するために大事な試合になると思います。VNL決勝進出を目指すうえで、日本大会でのトップレベルとの試合の経験の獲得は非常に大事なものになってくると思います」と意気込んだ。
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