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春高2025

エースは石川祐希のフォームを日々研究 新人大会優勝の社は悔しい3位【インターハイ兵庫予選(男子)】

  • 学生
  • 2023.06.15

 

67回兵庫県高等学校総合体育大会は、610日(土)に加古川市総合体育館で大会最終日が行われた。男子は市立尼崎高が決勝で神港学園高にストレート勝ちで優勝。2月の新人大会を制した社高は3位に終わり、エース大西優空は悔しさをにじませた

 

 

石川祐希を参考にしているというフォームで、大西は得点を重ねた

 

 まだ大会は終わったわけではない。だが、準決勝で神港学園高に敗れると、2年生エース大西優空はヒザに手をついた。今大会に懸ける思いが涙に変わった。

 「自分がしっかりしていたら勝てた試合だったので。力がなかったので悔しかったです。去年の春高予選(準決勝)で負けた相手というのもあるし。悔しいですね…」

 

 新人大会では決勝で神戸学院大附高をフルセットの末に破り、1996年以来の優勝。周囲からの今大会への期待は高かったが、「新人戦は勝ったんですけど、(目指すのは)ここじゃない、と思って。敵のチームも未完成な部分がありますし、自分たちの実力ではない、と思いました」と冷静に課題と向き合ってきた。だが、チームとして強化してきたサーブレシーブは「それができなくて負けてしまった」と不完全燃焼に終わった。

 

 それでも、3位決定戦(対神戸学院大附高)では相手ブロックの上からたたき込むスパイクで、エースとして勝利に導いた。二段トスも力強く打ちきれる秘けつは、高校入学後からまねしているという日本代表の石川祐希のスパイクフォーム。「それまではもう全然。ブロックに引っかかってばかりでした」と苦笑いするが、「毎日寝る前に必ず動画を見ています」という研究の成果が出てきた。

 「石川選手は打ちわけがうまくて、どこに打つかわからないスパイクフォームなので、それをまねしようとしています。改善したらブロックに捕まることが少なくなったのでよかったと思います」

 試合前日の9日に行われた、ネーションズリーグのセルビア戦はまだ見られておらず、「早く見たいです」と笑顔を見せた。

 

 全国大会への残るチャンスは春高県予選のみ。「自分たちはあまり大きくないチームなので、サーブレシーブを強化して粘り強いバレーをしていきたいです」。仲間がつないだボールを託されるのがエースの宿命。憧れのエースのような存在感で、チームを夢の舞台に連れていく。

 

 

3位決定戦で勝利した社高

 

文・写真/田中風太(編集部)

 

最終日の試合結果

準決勝

神港学園 225-2019-2525-211

市立尼崎 226-2425-110 神戸学院大附

 

3位決定戦

225-1619-2525-161 神戸学院大附

 

決勝

市立尼崎 225-2125-190 神港学園

 

 

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