令和5年度 第75回中国高校選手権大会が5月13日(土)~14日(日)にヤマタスポーツセンター(鳥取)で行われた。男子は高川学園高(山口)、女子は就実高(岡山)が優勝。男女決勝のレポートをお届けする
第1セットを逆転で奪った高川学園高が頂点に
新型コロナウイルス感染症により開催中止となっていた中国大会が、鳥取の地で4年ぶりに幕を開けた。男子決勝は崇徳高(広島)と高川学園高の対戦となった。
第1セット、崇徳高は下向井悠辰のBクイックや田中翔太のスパイクなどで、4点リードする幸先のいいスタート。その後、点の取り合いが続くも、崇徳高のリードのまま23-19で終盤へ。しかし、ここから高川学園高が驚異の粘りを見せる。
岩本純弥のスパイクとブロック、リリーフサーバー永田遥己の連続サーブにより、5連続得点で24-23と逆転し、この試合初めてリードを奪う。そこから崇徳高は田中のスパイクでジュースに持ち込むが、高川学園高は門田凌也の気持ちの込もった力強いスパイクと相手のスパイクミスで、27-25でセットを先取した。
第2セットは高川学園高が序盤から主導権を握る。小寺澤壱輝のスパイクが決まり、いきなり6点リード。しかし、前回大会覇者の崇徳高が意地を見せ、中盤には2点差まで追い上げた。だが、高川学園高は門田がレフトから連続で強烈なスパイクを決め、19-15と点差を広げる。追いつきたい崇徳高は終盤、田中にボールを集めるが、高川学園の岩本をはじめとしたブロックに捕まり、中央からの攻撃が決まらなくなった。最後は安田成希がレフトからスパイクを決め、25-21でセットを連取した高川学園高が、3度目の頂点に輝いた。
フルセットを制し就実高が2大会連続優勝
女子決勝は誠英高(山口)と就実高の対戦となった。
第1セットは誠英高の澄井雫、就実高の福村心優美の両レフトの打ち合いでスタート。主導権を奪い合う攻防が中盤まで続いたが、18-18で福村の強烈なインナースパイクが決まった就実高が勢いづく。終盤は髙橋凪のスパイクが誠英高のブロックを破った。誠英高は2回タイムアウトを取るも、中盤以降の流れを変えられず。強打と高さのあるブロックでプレッシャーをかけた就実高が25-21でセットを先取した。
誠英高がいかに就実高の攻撃とブロックを攻略するかが鍵となった第2セット。誠英高はブロックとレシーブを修正し、レシーブがつながり始める。序盤から上村日菜にトスを集め、パワフルなスパイクで大量リードを奪った。15-7からは土居穂乃和の連続サービスエースで勢いが加速。ウォーカールーシィ杏のブロックも決まり、大きくリードを広げた。中盤、就実高は川村彩乃の連続得点で勢いに乗りかける場面もあったが、誠英高が25-16でセットを奪い、セットカウントを1-1とした。
最終第3セットは誠英高の3連続ポイントで幕開け。序盤は両チームがミドルブロッカーの攻撃を交えながら一進一退の攻防を繰り広げたが、福村の強烈なインナースパイクで就実高が逆転に成功した。中盤には誠英高が粘りを見せ、今試合いちばんのラリーが繰り広げられた。相手ベンチ前まで弾かれたボールを誠英高の澄井が返球するファインプレーを見せたほか、終盤にもフロアぎりぎりまで粘り合う白熱したラリーが展開されたが、比留間美晴がブロック、髙橋がスパイクを決めた就実高が、25-15で3セット目を制し、2大会連続19回目の優勝を飾った。
文/鳥取県高体連バレーボール専門部
なお、8月に北海道で行われるインターハイへの出場を決めた中国ブロックのチームは以下の通り。
中国ブロック インターハイ代表校 |
||
県名 |
男子 |
女子 |
岡山 |
金光学園 |
就実 |
広島 |
崇徳 |
進徳女 |
鳥取 |
鳥取中央育英 |
岩美 |
島根 |
大東 |
大社 |
山口 |
高川学園 |
誠英 |
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