德留巧大(松本国際) 不完全燃焼の予選突破も決意 「德留巧大の大会』と言われるように」
- 学生
- 2023.08.09
令和5年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会(インターハイ2023)は8月8日(火)に男子予選グループ戦を道北アークス大雪アリーナ(北海道旭川市)ほか全3会場で行った。北信越王者の松本国際高(長野)は東海王者の聖隷クリストファー高(静岡)と対戦。2-0で勝利したが、エース德留巧大は自身のプレーを猛反省した
德留巧大(松本国際)
德留は自分にあきれていた。予選グループ戦は、昨年のU18日本代表の小野駿太との注目エース対決に。ストレート勝ちで制したが、厳しい口調でそのパフォーマンスを振り返った。
「練習の半分、4分の1以下です。なんなら0に近い。序盤は見えていましたが、周りが見えていなかった」
昨年度は2年生エースとして、インターハイ、国体でチームを全国四強へ。最上級生となる今季は、マークが集まる中でも決めきれる打力を磨いてきた。だが今試合では、序盤から相手の二枚ブロックに引っ掛けられるシーンが目立つ。冷静な状況判断が持ち味のはずが、焦りが生まれていた。
「上にいけばいくほど、(ブロックが)2枚つくことはわかっていたんですけど。点数を取りたいというより、決めたい、強く打ちたいという気持ちになってしまって」
終盤まで競り合いが続き、第1セットは先にセットポイントをにぎられながらも、ジュースの末に逆転で奪った。第2セットにはセッター清水隆誠とトスについて話し合うシーンもあったが、この日は最後まで修正しきれず。「また明日、0からやり直したいです」と誓った。
相手のブロックに苦しみながらも得点を決めた
それでも、さすがの対応力も見せた。第2セットには21-15から連続サービスエース。同セット最初のサーブでは、定位置であるレフト側からトスを上げると、照明の光が目に入ってミスしていた。そこで、急きょライト側からのサーブに変更。「1回も練習したことはありませんが、(照明の光を)避けて打ったら決まりました」。ただ、「そんな言い訳はしてられないですね」と再度引き締めた。
エースでキャプテンとして臨むラストイヤー。日本代表でのプレーを目指すだけに、今大会での目標も堂々と口にする。
「『德留巧大の大会』も言われるように頑張ります。最終的には全国に名を知らしめないといけないので、まずは北(北海道)から。鹿児島での国体も制覇して、最後は東京の春高。全部制覇して、日本統一します」
決勝トーナメントは駿台学園高(東京)ら強豪ひしめくゾーンに入った。その名をさらに広める絶好のチャンスで、初戦のうっぷんを晴らしてみせる。
今季はキャプテンを務める德留(前列左から4番目)。仲間と共に頂点を目指す
德留巧大(松本国際高〔長野〕)
とくとめ・こうた/3年/身長192㎝/最高到達点338㎝/坂戸桜中(埼玉)/アウトサイドヒッター
文・写真/田中風太(編集部)
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