バレーボールの中学生世代はシーズンが本格化し、なかでもクラブチームでは全国大会に位置づけられる「全国ヤングクラブ男女優勝大会」(以下、全国ヤンクラ)は各都道府県で出場チームが決まりつつある。そんななか、8月26日~27日に開催された「2023 Vリーグジュニア選手権」で優勝し、日本一決定戦への切符を獲得したのがWOLFDOGS名古屋U-14だ。
ウルフドッグス名古屋のジュニアチームとして活動
WOLDDOGS名古屋U-14はその名のとおり、2022-23 Vリーグ王者のウルフドッグス名古屋のジュニアチーム。前身の豊田合成トレフェルサ時代から地域貢献の一環として活動しており、全国ヤンクラへの出場歴があるほか、Vリーグジュニア選手権ではコロナ禍による中止を挟みながらも目下、大会3連覇中だ。
そのチームで今年度キャプテンを務めるのが、ミドルブロッカーの北川祐真(吉根中〔愛知〕3年)。豊田合成でプレーし現在は愛知工大名電高(愛知)の北川祐介監督を父に持つ。今回、全国ヤンクラの県予選を突破し、その意気込みを語ってもらった。
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――全国ヤンクラ県予選の振り返りから聞かせてください
北川 勝つことはできましたが、フルセットになった決勝では自分たちの作戦がうまくはまらず、加えてサーブミスが多かったり、と自滅と言える内容でした。そこが反省点です。
――それは予選突破のプレッシャー?
北川 やはり緊張している仲間もいましたし、決勝では相手のSelecan豊橋Volleyball Clubの応援がすごくて。それに飲まれてしまった部分はありました。自分たちがミスしたときに、どうやってムードを盛り上げるか、雰囲気を維持できるかが課題だと感じたので、これからクリアしたいです。
――今年5月には全国からクラブチームが集まった「U-14 PROGRESS CUP」に参加し、そこでは優勝まであと一歩及びませんでした。あのときから伸ばした部分は何でしょう?
北川 あの大会では途中でエースの福島諒(岩倉南部中〔愛知〕3年)が抜けてしまってから崩れて連続失点をする場面がありました。また、最後の決定力やブロックの不安定さが見られたので、その改善を。粘りが求められる局面でどうやって勝つかを考えて県予選に臨みました。
――今年度のチームには福島選手(185㎝)、富田レオン選手(189㎝/鎌倉台中〔愛知〕3年)、福谷政宗選手(190㎝/蟹江北中〔愛知〕3年)と高さのあるメンバーがそろっています
北川 全国大会優勝を目指せるチームだと感じています。あとは、いかにチーム力を高められるか、そして、自分たちでどうやって優勝という結果に結びつけられるか、だと。日々の練習からしっかりと取り組んでいきたいです。
父、姉に続いてバレーボールに励む日々
――北川選手自身はいつからバレーボールを始めたのですか?
北川 本格的に始めたのは小学生になってからですが、幼稚園のころには姉(北川美桜/松山東雲高〔愛媛〕2年、女子U19日本代表)と一緒にボールを触っていました。記憶にあるのは幼稚園の年中くらいで…、自然とバレーボールがそこにあった、という感じです。
――本格的にプレーしてみて感じるバレーボールのおもしろさは何でしょう
北川 やっぱりチームスポーツなので。個人技も大事ですが、それだけでなくて、すごいエースが何人いても課題があれば勝てません。課題を克服しながら、どんどん成長していく。その積み重ねが大きな結果につながることが、自分の感じる楽しさです。
――お父さまとポジションが一緒ですね
北川 実は、自分のなかでわからないことがあっても、父には聞きづらくて(笑) というのも、高校で指導してから家に帰ってくると疲れがたまっているな、と見ていて感じるんです。でも、聞けばしっかりと教えてくれるので、いつも成長するきっかけを与えてくれます。
父の現役時代はあまり記憶にないです。姉は覚えているようですが…。
――お姉さんも全国大会に出場し、女子U19日本代表に選ばれるなど活躍されています
北川 刺激になります。父の期待にプレーで応えているのが姉なので…、自分もしっかりと応えたいです。北川家でいちばん強い存在になれるように。それに、お父さん(身長195㎝)に比べて背が全然足りないので(177㎝)、もっともっと身長を伸ばしたいです。強くなれるように頑張ります。
(取材・写真/坂口功将〔編集部〕)
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