それいけ NEW GENERATION 高橋慶帆<自らの成長で誰かを笑顔に>【月バレ2021年4月号プレイバック】
- 日本代表
- 2023.09.27
9月19日(火)〜26日(火)まで杭州(中国)で開催されていた第19回アジア競技大会(2022/杭州)のバレーボール競技で銅メダルを獲得した男子日本代表。今年度初選出の高橋慶帆は全7試合に出場し、そのうち5試合でチーム最多得点をあげて勝利に貢献した。彼がバレーボールを始めた理由や今後どのようなプレーヤーになりたいかを語った、2021年4月号のインタビューをお届けする(内容は当時のまま)。
#5高橋慶帆(習志野)
【画像】高橋慶帆(男子日本代表)アジア競技大会(カタール戦)の写真
----以下、月刊バレーボール2021年4月号より----
バレーボールを始めて4年 世代を代表するエースとマッチアップ
ネットの上、いちばん高いところが常に高橋慶帆の戦場だ。最高到達点は349cm、圧倒的なジャンプ力を武器に春高を2度戦った。
今年の春高では、2回戦で東福岡高(福岡)と当たり敗戦。悔しい結果にはなったが、東福岡のエース柳北悠李にスパイクを「1セットに1本止めることが目標でしたが、1セット目で3本止めることができました」と高橋はうれしそうに話した。
イラン人の父と日本人の母を持つ高橋がバレーボールを始めたのは、中学2年生という少し中途半端な時期だ。小学2年生からサッカーに打ち込んでいたが、ケガなどさまざまな理由からやめることになり、バレーボール部に入部。しかしそこに明確な理由があったわけではないという。「陸上部とバレーボール部で悩んだのですが、決め手は朝練がなかったことです」と、笑いながら選択の理由を話した。
バレーボールは想像以上に難しかった。アンダーハンドパスはコントロールができないし、サーブは入らない。そして「サッカー部の癖で、手よりも先に足が出てしまうことが多かった」。そんな日々を乗り越えながら半年がたった10月、当時身長176cmの高橋は地区の選抜に選ばれた。レベルの高いプレーに触れたことで、「バレーボールがうまくなりたいと思いが描けるようになり」、さらに上を目指す一つの転機となった。
【次ページ】経験をすべて成長につなげて、見ている人を元気にできるプレーヤーに