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石川真佑がイタリアへ。「引き出しを増やしていきたい」と強い決意の一方で出国に寂しさも

石川真佑

 バレーボールの女子日本代表に登録され、今春からプロ選手として活動する石川真佑が10月1日、イタリア・セリエA女子でのクラブシーズンに向けて日本を発った。2023/24シーズンはフィレンツェでプレーし、自身にとって競技人生初の海外リーグとなる。

 

<出国前に取材に応じた石川真佑>

 

「高さを少しでも感じられることがいちばん」

 

 前日の晩には「パリ五輪予選/ワールドカップバレー2023」の男子大会を会場で観戦していた石川。その翌朝、空港で親族や友人に見送られての出国に、思わず「寂しくなってきました」とこぼした。

 

 海外リーグでのプレーは、自分史上最大の決断といえた。「今まではずっと、流れのままに進んできていたので。自分から決断して何かをやる、ということがほとんどありませんでした。なので、ほんとうにこれが、自分自身にとって大きな決断だと思います」と語る。

 

 9月の予選での出場権獲得はならなかったが、来年にはパリオリンピックを控え、日本代表としてさらに強化を推し進める時期は続く。そんななかでの単身、それも初の海外挑戦はリスクが伴うようにも見えるが、決めたのは自身の成長を願うからこそだった。

 

 「オリンピックに向けてコンディションやプレーの質を上げる意味でも、しっかりと環境が整った場所でやることは一つだと思います。ですが、それよりも私は海外の高さなどを少しでも感じられることがいちばんだなと感じたので。その高さに負けないように技術やプレーの引き出しを増やしていきたいです。また、ディフェンス面に関してはこれまで取り組んできた分、しっかり発揮したいです」

 

<気合のガッツポーズと笑顔がキラリ> 

 

プロ転向会見で意欲をあらわにした英語習得。今のレベルは…?

 

 セリエA女子の23/24シーズンはまもなく開幕し、石川がプレーするフィレンツェは現地10月8日、スカンディッチとレギュラーシーズン第1節を戦う。ともにフィレンツェに拠点を構え、ホームアリーナを「パラッツォ・ワニー」で同じくする“ダービーマッチ”だ。

 

 とはいえ、これから合流するため、起用法も含めて「チームとここから話していくことになる」と石川。やはり言語の壁に直面することも想定され、今春の会見では英語習得への意欲を口にしていたが…、出国を前に「全然です」と苦い表情。ワールドカップバレー最終日にはブラジル代表のキージ・ナシメントと談笑する様子も見られたが、「笑ってなんとか。でも、必死に聞き取ろうとは頑張りました!!」と照れ笑いを浮かべた。

 

 異国のリーグでのプレーだけでなく、外国語も一人暮らしもすべてが初めて。「いろんなことを知れたらいいなと思います」と言葉に力を込めて、イタリアへと渡った。

 

(取材・写真/坂口功将〔編集部〕)

 

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