鹿児島県で開催されている特別国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)、少年男子のバレーボール競技のトーナメント2回戦が10月9日(月・祝)に南栄リース桜島アリーナ(桜島総合体育館)で行われ、ベスト8が出そろった。10日(火)にまずは準々決勝に挑む8チームの見どころをチェック
東京都(駿台学園高、日本学園高、安田学園)対山口県(高川学園高単独)
インターハイに続く全国二冠を狙う駿台学園高が中心の東京都。国体関東ブロック大会とは違い、今夏のインターハイに出場した日本学園高のエース藤嶋柊太をオポジットで起用する布陣で臨み、2回戦で秋田県にストレート勝ちした。
だが、亀岡聖成キャプテンは「自分たちのミスで点数を与えてしまった。ヤバいですね」と危機感を募らせる。「今大会、先生(梅川大介監督)は1セットも落とすつもりはないと言っていて。まだ通過点なので」と目指すはインターハイに続く失セット0の完全優勝。快勝でまずは準決勝に駒を進められるか。
対する高川学園高単独チームの山口県は、2回戦で福岡県とのフルセットの熱戦を制した。昨年から顔ぶれがほとんど変わらず、6月の取材時には駿台学園高の梅川監督が「爆発力があって力がある」と警戒していた。エース門田凌也や岩本純弥らを軸に、中国大会を制した実力校。平成23年の地元国体以来の頂点を目指す。
長野県(松本国際高)対鹿児島県(川内商工高、鹿児島商高、鹿屋農高、隼人工高)
テンポの速い攻撃が信条の両チームが、準々決勝で顔を合わせる。
長野県は、世代屈指のエース德留巧大がチームの大黒柱。2回戦では熊本県の井坂太郎との注目のエース対決を制した。勝負どころではエースにトスが集まるが、ほかのスパイカーがいかに点数を重ねられるかがポイント。
地元の鹿児島県は、インターハイベスト8の川内商工高に、U19日本代表の藤島智朗が加わる。セッター森日々輝が、昨年のU18日本代表の永田凜郎、山野日雅ら力のあるスパイカー陣を操り、2回戦ではインターハイベスト4の昇陽高が軸の大阪府に逆転勝ち。地元の大声援を受け、さらなる上位を目指す。
愛知県(星城高、愛知工大名電高、愛知産大工高)対千葉県(習志野高単独)
世代を代表するセッターが、早くも再び激突する。
今夏のインターハイ2回戦で、昨年のU18日本代表の原亜久里を擁する星城高と全国高校選抜の平野悠広が司令塔を務める習志野高が対戦。ともに堅い守りから多彩な攻撃を展開し、フルセットの末に習志野高が勝利した。
習志野高は千葉県代表の単独チームとして出場する一方、星城高が中心の愛知県は選抜チーム。インターハイでは控えだった最高到達点340㎝超えのルーキー柏﨑祐毅もスタメンとして出場し、また違った戦いが繰り広げられそうだ。
神奈川県(川崎橘高、東海大付相模高)対京都府(東山高単独)
神奈川県は1回戦では大村工高が軸の長崎県、2回戦で東北高の単独チームの宮城県を撃破。堅い守りから、機動力のあるアウトサイドヒッター池田基生、身長192㎝オポジットの蟹井悠河らが得点を重ねた。各地のブロック大会王者にも堂々と勝利し、勢いに乗るチームだ。
インターハイ準優勝の東山高による単独チームの京都府代表は、苦しみながらもベスト8入り。初戦となる2回戦の高知県戦では第2セットに追いつかれながらも、第3セットはエース尾藤大輝が相手のマークを打ち破り、中盤に突き放した。インターハイ後はサウスポーの梶田勘大郎がジャンプサーブに変えるなど、サーブも強化。夏の成果を実らせる大会にできるか。
文・写真/田中風太(編集部)
【10月10日試合予定】
<少年男子>
会場:南栄リース桜島アリーナ(鹿児島市)
準々決勝
東京都—山口県
長野県–鹿児島県
愛知県–千葉県
神奈川県–京都府
5・7位決定戦、準決勝
この大会は鹿児島県で2020年に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり延期されていた大会。バレーボール競技は10月8日(日)~11日(水)に、少年男子は南栄リース桜島アリーナと西原商会アリーナ(ともに鹿児島市)、少年女子は西原商会アリーナで行われ、それぞれ24チームが出場している。
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少年男子トーナメント表