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金メダルをかける姿を見逃すな! サントリーがテストマッチと会見を実施

左から山村監督、大宅主将、藤中(颯)、アライン、ムセルスキーの各選手

 

 

 サントリーサンバーズは、10月14日(土)に開幕する2023-24 V.LEAGUE DIVISION1 MEN に向けたテストマッチ及び合同記者会見を10月8日に実施した。パリオリンピック予選で日本代表に帯同していた、新加入の小野寺太志を除くメンバー全員が会場に姿を見せ、新シーズンに向けた最終調整を行なった。

 

完成度の高さを感じさせるテストマッチ

 

 多くの観客に見守られながら行われたテストマッチ。スタートから、5月に行われたアジアクラブ選手権優勝時のスタメンが名を連ねるなか、序盤からセッターの大宅真樹主将が積極的にクイックで得点を演出。昨シーズンに引き続き、高いコンビのクオリティーが光る。

 

 藤中謙也・颯志兄弟の安定したレセプションや、ムセルスキー・ドミトリーの世界最高峰の攻撃力、デ・アルマス アラインの爆発力も随所に見られ、今シーズンは王者を奪還するという強い覚悟が感じられた。

 

サントリー(左)はクイックを多用して幅広く攻撃を展開した

 

 

 アジアを制したこの布陣に、日本代表の小野寺が合流することを考えると、今シーズンは、Vリーグはもちろんのこと、世界クラブ選手権での躍進も期待してしまう、そんな充実した内容の試合が披露された。

 

 テストマッチの対戦相手であった日本製鉄堺ブレイザーズもシーズン開幕に向けて気合い十分。特に迫田郭志が放つパイプ攻撃の破壊力はすさまじく、今シーズンはシャロン・バーノンエバンズとともにどれだけ安定して得点を重ねられるかが、上位に食い込む鍵になりそうだ。

 

 テストマッチはサントリーがセットカウント3-1で勝ち越し、選手たちは試合を見守ったファンにあいさつをして会場をあとにした。

 

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駆けつけたファンにあいさつするメンバーたち

 

 

目標は国内タイトルだけでなく世界のタイトルも

 

 続いて栗原圭介GMと山村宏太監督、大宅主将、ムセルスキー、アライン、藤中(颯)の4選手が記者会見場に姿を現した。今回はチームの新しい試みとして、記者会見場に多くのファンも同席し、会見の様子を見守った。

 

 栗原GMは今シーズンについて「サントリーサンバーズ創立50周年を迎える今年、国内3大大会(Vリーグ、天皇杯、黒鷲旗)の制覇ももちろんですが、12月にアジア代表として出場する世界クラブ選手権のメダル獲得を大きな目標に戦っていきます」と意気込みを語った。

 

 山村監督は、昨シーズンとのチームの違いに関して、「今シーズンから新しくフランスのオリビエ(・キャット)コーチを招へいしたことにより、細かいデータ分析を駆使したディフェンス戦術の強化に取り組んでいます。昨シーズンまでの、自分たちのバレーボールスタイルを徹底するというかたちと違い、玄人好みのおもしろいバレーを展開していけると思いますよ」と笑みを浮かべた。

 

 記者会見の中では、ファンからの質問に選手がホワイトボードを使って回答する場面もあり、「今シーズンの見て欲しいところ」というお題では大宅主将とムセルスキーがそろって「金メダルをかける姿(世界クラブ選手権とVリーグのタイトル)」と回答。今シーズンの王者奪還&世界一に向けての決意を表した。

 

大宅主将の決意“今、自分が輝ける場所で輝く”

 

ホワイトボードを掲げて回答する大宅主将

 

 会見終了後の個別取材では、大宅主将は自身の状態に関して

 

 「日本代表を外れたことで、正直バレーボールへのモチベーションが一度なくなりかけたのは事実。あまりいい状態ではありませんでした。ただ、今、自分が輝ける場所は代表にはなくサンバーズだけなので、もう一度あらためてバレーボールを楽しみたいですね。自分がどれだけバレーボールを愛して、サンバーズを愛して、バレーできるかというところがいちばん大事なのかな、と考えています。その先にV(リーグ)の頂点や世界クラブ選手権の表彰台があると思います。

 

 代表に関しては、オリンピック前年にメンバーに入っていない厳しさはわかっているのですが、自分を十分に表現することで、限りなくわずかな可能性にかけたいな、という気持ちでいます」と語り、その目は静かながらも、日本代表やサントリーに向けた強い思いに燃えていた。

 

2023-24 V.LEAGUE DIVISION1 MEN、開幕迫る

 

 開幕までにどこまで完成度を高めてくるのか、そして、世界へ挑戦するなかでチームとしてどのような成長を遂げていくのか。その先に大宅主将が表彰台に登る姿が待っていることを思い浮かべると、今シーズンのサントリーの戦いぶりが楽しみでならない。

 

取材/島原隼人

 

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