美少女キャラをユニフォームに採用したF鹿児島。イタリアでは日本の“あの国民的キャラ”が登場したことも
- V男子
- 2023.12.12
【写真:坂口功将】
バレーボールの「令和5年度天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会ファイナルラウンド」は12月8日に武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京)で開幕し、10日までの3日間で1回戦から準々決勝までが行われた。その会場でひときわ視線を集めたのが、ファイナルラウンド初出場となったV3男子のフラーゴラッド鹿児島のユニフォームだ。
美少女キャラがインパクトを放つフラーゴラッド鹿児島のユニフォーム【写真:坂口功将】
スポンサー企業のキャラクター「霧島レイ」を全面にプリント
2012年に結成されたチームをもとに、2021年から現在の名称として法人化し、2023-24 Vリーグに参戦するフラーゴラッド鹿児島。メンバーは九州出身の選手が大半。宮崎出身でFC東京(現・東京グレートベアーズ)から移籍加入した長友優磨は、「地域の方々がテレビや新聞で自分たちを知ってくださり、声をかけてもらうことが多いです。トップカテゴリーでなくても、『勝ってよかったね』と喜んでくださるので、パワーをもらえます」と、地域の後押しを受けながらVリーグを戦っている。
そんなF鹿児島の特徴の一つが、目を引くユニフォーム。なんと、全体に美少女キャラがデザインされているのである。
その正体は「霧島レイ」。F鹿児島とユニフォームスポンサー契約を結ぶ㈱ユピテルのオリジナルキャラクターの一人だ。同社はカーナビを始めとするGPS応用機器などの製造販売を行っているメーカーで、霧島レイも“安全運転指導少女”としてさまざまな事業展開に採用されている。今回、Vリーグに挑戦するF鹿児島の新マスコットキャラクターにも“就任”し、ユニフォームにも登場したというわけだ。
背面にも「霧島レイ」の姿が描かれている【写真:坂口功将】
スポーツ界では異色かつ新鮮!? キャラクターが登場するユニフォーム
今回の天皇杯で、このデザインがさらに全国区になったことは間違いないが、会場で評判を聞くと「かわいい」「かっこいい」という声も。地元・鹿児島出身の津田大地は「20年近くバレーボールをしていますが、僕自身も初めてのデザイン。最初はびっくりしましたが、今はもう堂々と着ています。こうしたユニフォームを通して、少しでも多くのファンの方々に知ってもらえたらうれしいので。いいユニフォームです」とほほえんだ。
それにしても、斬新だ。スポーツ界のユニフォームを見ても、こうしたケースは決して多くはなく、Vリーグでも同様の例を挙げれば、男子のウルフドッグス名古屋が前身の豊田合成トレフェルサ時代の2015/16シーズンに着用した、会社のマスコットキャラクター「トレフェルサ君」を全面にプリントした一着が懐かしいところ。
別競技でいえば、サッカー・Jリーグの愛媛FCが今や定番に。ユニフォームの左胸には、サッカー漫画「アオアシ」(小学館)のキャラクターがついている。これは作者が愛媛出身(作中にも舞台として登場)であることが、その背景にある。
「学生時代は鹿児島にチームができると思っていなかったので、地元でプレーできることはうれしい」と津田【写真:坂口功将】